テーマ:怪奇幻想・日本

模型の時代 ☆☆

(模型の時代 / 小松 左京 / 角川文庫 1979) いかにも「昭和のSF」といったノスタルジック(?)な短篇集です。ナンセンスなスラップスティック、エロチック、パロディ、シリアスな内容など、バラエティに富んだ’(というか、ぶっ飛んだ?)11作品が収録されています。 「模型の時代」:あらゆる病気や労働から解放された人々は、…
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日本探偵小説全集8 久生十蘭集 ☆☆☆☆

(日本探偵小説全集8 久生十蘭集 / 久生 十蘭 / 創元推理文庫 1988) 創元推理文庫版「日本探偵小説全集」の第8巻です。この作者については、過去に現代教養文庫版『久生十蘭傑作選』全5巻(「魔都」、「黄金遁走曲」、「地底獣国」「昆虫図」、「無月物語」)と、遺作となった「肌色の月」を読んでいます。ミステリ、怪奇幻想小説、伝奇冒…
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鮎川哲也名作選 ☆☆☆

(鮎川哲也名作選 / 鮎川哲也 / 河出文庫 2002) 河出文庫版『本格ミステリコレクション』の第4巻です。このシリーズの他の巻は比較的マイナーな(失礼)作家さんなのに対し、今回の鮎川さんはビッグネーム。そのため、他の巻とは異なる編集方針を取っているそうです。鮎川さんの「傑作選」などは、これまで数多く出版されてきており、それらと…
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日本怪談集 ―妖怪篇― ☆☆☆

(日本怪談集 ―妖怪篇― / 今野 圓輔 / 現代教養文庫 1981) 昨年読んだ「日本怪談集 ―幽霊篇―」の姉妹篇です。 著者の紹介や、本シリーズ成立の経緯、構成などは、「幽霊篇」の記事をご覧ください。 本書は、基本的に死者の霊の顕現である「幽霊」以外の“妖しい”もの――実体のある(?)怪物である「妖怪」について、古今の…
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日本怪奇小説傑作集2 ☆☆☆☆

(日本怪奇小説傑作集2 / 紀田 順一郎&東 雅夫:編 / 創元推理文庫 2005) 創元版「日本怪奇小説傑作集」の第2巻です。このシリーズの概要について、詳しくは第1巻の記事をご覧ください。 この第2巻には、昭和10年(1935年)から太平洋戦争を挟んで昭和36年(1961年)までに発表された16作品が収められています。うち7…
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古本綺譚 ☆☆☆☆

(古本綺譚 / 出久根 達郎 / 中公文庫 1993) 著者の出久根さんは、古本屋の店主であるとともに直木賞受賞の作家でありエッセイストでもあります。初読みの本書は著者のデビュー作品で、ほとんどは自分の店で出している古本目録の埋め草として書いたものだそうです。古書店主としての経験に基づくエッセイや創作が収められており、どこまでが事…
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日本怪談集 ―幽霊篇― ☆☆☆

(日本怪談集 ―幽霊篇― / 今野 圓輔 / 現代教養文庫 1978) 著者の今野さんは、柳田國男さん、折口信夫さんらの流れを汲む民俗学者です。全国に伝わる幽霊譚や妖怪譚といった怪奇幻想譚を収集し、それらが説話や民間伝承として生き延び、長い歴史を有している理由を民俗学的に解明しようと試みた成果の一つが本作であり、前提となる「怪談 …
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血と薔薇の誘う夜に ☆☆☆

(血と薔薇の誘う夜に / 東 雅夫:編 / 角川ホラー文庫 2005) 日本人作家による『吸血鬼』をテーマとした小説やエッセイを集めたアンソロジー。テーマ別アンソロジーではありますが、『異形コレクション』のような書下ろしではなく、すべて過去に発表されたものです。全部で16作品が収録されていますが、他の短篇集などで読んだことのある作…
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響き交わす鬼 ☆☆☆

(響き交わす鬼 / 東 雅夫:編 / 小学館文庫 2005) 「モノノケ大合戦」に続く、小学館文庫版『妖怪文藝』シリーズ全3巻の<巻之弐>です。 今回のテーマは、タイトルからおわかりのように「鬼」です(中国の霊魂を表す「鬼(キ)」ではなく、酒呑童子に代表されるような、形ある魔物としての「鬼(オニ)」です)。前巻同様、冒頭にテーマ…
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空を飛ぶパラソル ☆☆☆

(空を飛ぶパラソル / 夢野 久作 / 角川文庫 1979) 「人間腸詰」に続く、角川文庫版夢野久作作品集。同じ古書市で手に入れたものです。初期から中期の作品が8篇、収録されています。 「空を飛ぶパラソル」:新聞ダネを探していた地方新聞の記者は、鉄道に飛び込もうとしている若い娘を見つけますが、止めようとせず、そのまま自殺させ…
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人間腸詰 ☆☆

(人間腸詰 / 夢野 久作 / 角川文庫 1978) 昭和50年代に刊行された、角川文庫版夢野久作作品集の1冊。作者の最晩年、昭和9年~11年に書かれた作品が8篇、収められています。 作者の作品集としては、ちくま文庫から決定版ともいえる『夢野久作全集』が出ており、そちらを揃えているところですが(1巻と3巻が既読)、角川文庫版も米…
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続 妖異博物館 ☆☆☆☆

(続 妖異博物館 / 柴田 宵曲 / ちくま文庫 2005) 先日紹介した「妖異博物館」の続編です。 正編は主に日本の江戸期の文献を原典としていましたが、こちらでは「今昔物語集」など時代を遡ると共に、地理的にも中国の怪異譚集を中心にインド説話やアラビアンナイト、ヨーロッパの怪奇小説までカバー範囲を広げています。各地に似たようなテ…
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妖異博物館 ☆☆☆☆

(妖異博物館 / 柴田 宵曲 / ちくま文庫 2005) この作者は、本書で初めて知りましたが、古今東西の奇談集を渉猟した博覧強記のディレッタントだそうです(澁澤 龍彦さんや荒俣 宏さんと同じ)。本書は、特に江戸期の説話集や随筆集(「甲子夜話」や「耳嚢」など、いちいち原典を記載してありますが、おびただしい数に及びます)から怪異譚、…
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白仙境 ☆☆☆

(白仙境 / 牧 逸馬 / 現代教養文庫 1975) 「第七の天」に続く、作者の小説集第2巻。これで、「世界怪奇実話」全4巻と合わせ、現代教養文庫版の牧逸馬名義での作品集はコンプしたことになります。同じ作者の現代教養文庫版・谷譲次名義の作品集もすべて入手済みですので、いつか(笑)登場。 本書には、中篇「白仙境」をはじめ13作品が…
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モノノケ大合戦 ☆☆☆

(モノノケ大合戦 / 東 雅夫:編 / 小学館文庫 2005) 小学館文庫版『妖怪文藝』シリーズ全3巻の<巻之壱>です。 怪奇幻想文学の評論・アンソロジストとしては第一人者の東雅夫さんが、日本の豊富な妖怪文学(妖怪が主役・準主役を務める文芸作品で、ジャンルは問わず)を渉猟し、巻ごとにテーマを設けて(本巻であれば「モノノケ大合戦」…
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日本怪奇小説傑作集1 ☆☆☆☆☆

(日本怪奇小説傑作集1 / 紀田 順一郎&東 雅夫:編 / 創元推理文庫 2005) 十代半ばの頃、読書範囲を探偵小説一辺倒から怪奇幻想小説へ広げるきっかけとなったのは、創元推理文庫版「怪奇小説傑作集」全5巻でした。その世界にどっぷりとはまり込むきっかけとして、探偵小説の場合は藤原宰太郎さんの「世界の名探偵50人」、SFの場合は福…
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鳥山石燕 画図百鬼夜行全画集 ☆☆☆

(鳥山石燕 画図百鬼夜行全画集 / 鳥山 石燕 / 角川ソフィア文庫 2005) 鳥山石燕さんの名前は知らなくても、収録された画図のいくつかを見れば、「あ、知ってる。見たことある」と思う人は多いと思います。京極夏彦さんの妖怪小説の口絵などに使われていますし、水木しげるさんの妖怪画も、この人の影響を多分に受けているようですから、少し…
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夜叉の舌 ☆☆☆

(夜叉の舌 / 赤江 瀑 / 角川ホラー文庫 1996) 過去に読んだいくつかの短篇から、赤江さんと言えば時代物の怪奇幻想譚というイメージが(勝手に(^^;)出来上がっていたのですが、そうではありませんでした。この作品集に収録されているのは、すべて現代を舞台にした作品です。とはいえ、濃密で絢爛たるイメージが、土俗的かつ伝奇的要素と…
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傑作短篇集 露伴から谷崎まで ☆☆☆☆

(傑作短篇集 露伴から谷崎まで / 伊藤 秀雄:編 / ちくま文庫 2005) ちくま文庫版『明治探偵冒険小説集』の第4巻(最終巻)です。 これまでの3巻は、それぞれ単独の作者(黒岩涙香、快楽亭ブラック、押川春浪)の作品集でしたが、こちらはアンソロジー形式で、9人の作者による9作品が収められています。中でも、これまでタイトルだけ…
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怪 ☆☆☆

(怪 / 綱淵 謙錠 / 中公文庫 1982) 時代小説は、基本的に守備範囲外なのですが(「陰陽師」などは数少ない例外)、本書は裏表紙の紹介文に惹かれて買ったものです。作者の綱淵謙錠さんについては、それまで名前も知りませんでしたし、もちろん本書が初読みでした。直木賞もとられているのですね。 本書には戦国時代から幕末までを舞台にし…
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夢野久作全集1 ☆☆☆

(夢野久作全集1 / 夢野 久作 / ちくま文庫 1997) ちくま文庫版「夢野久作全集」の第1巻です。この巻には、作者が「あやかしの鼓」で、夢野久作名義でデビューする前、故郷の福岡の新聞「九州日報」に別名義(杉山萠圓など)で発表していた童話作品――その頃の代表作にして問題作「白髪小僧」をはじめとした19作品――が収録されています…
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世にも奇妙な物語 小説の特別編 赤 ☆☆☆

(世にも奇妙な物語 小説の特別編 赤 / 角川ホラー文庫 2003) 2002年秋に放映された「世にも奇妙な物語」のうち4エピソードをノヴェライズしたもの(放映作品のうち「声を聞かせて」は収録されていません)。 「採用試験」(武井 彩):緊張しきった受験生たちは、採用試験に臨んでいますが、試験の内容は無意味で理不尽なものばか…
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真夜中の切裂きジャック ☆☆☆

(真夜中の切裂きジャック / 栗本 薫 / ハルキ文庫 1997) 栗本さんの初期作品()のうち、単行本に未収録だった作品を集めた短篇集。耽美的な心理サスペンスからサイコミステリ、芸道もの、クトゥルー的ホラーまで、内容は多岐にわたっていますが、どれも“死”や“心の闇”を扱っており、全体として暗い(昏い?)トーンになっているという共…
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おとぎの国の妖怪たち ☆☆☆

(おとぎの国の妖怪たち / ラフカディオ・ハーン / 現代教養文庫 1996) 以前に読んだ「おとぎの国の妖精たち」の姉妹編です(以前といっても、もう7年前ですが(^^;)。前作と同様、編訳者の池田雅之さんが、テーマ別に章分けしています。「ろくろ首」「食人鬼」といった有名な作品から、来日前に書かれた作品や、ハーンが「怪談」に惹かれ…
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みるなの木 ☆☆☆

(みるなの木 / 椎名 誠 / ハヤカワ文庫JA 2000) 「あやしい世界」が好きな作者の椎名さんですが、これまでもあまり縁がなく、SF大賞受賞の「アド・バード」や、マニアックな「蚊學の書」などを十数年前にかじっただけでした。 この作品集「みるなの木」は、タイトル作品をはじめ、ABC兵器を駆使した世界戦争後、生態系が狂ってしま…
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悪夢小劇場 ☆☆☆

(悪夢小劇場 / 花輪 莞爾 / 新潮文庫 1992) 作者の花輪莞爾さんは文芸畑の人なので、まとまって読むのは初めてです(アンソロジーに収録された作品は読んだことがあります)。 タイトルからはホラー作品集のようなイメージが浮かびますが、超自然の要素が含まれるものは少なく、いわゆる“奇妙な味”のもの、皮肉な偶然や人間のささやかな…
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澁澤龍彦初期小説集 ☆☆☆

(澁澤龍彦初期小説集 / 澁澤 龍彦 / 河出文庫 2005) タイトル通り、澁澤龍彦さんが1950年代から60年代前半にかけて発表した短篇小説9篇が収録されています。 簡単にストーリーを紹介しますが、澁澤さんの小説の楽しみ方は、プロットやストーリーを追うのではなく、描写のディテールを味わうというものですので、参考になるかどうか…
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夢野久作全集3 ☆☆☆☆

(夢野久作全集3 / 夢野 久作 / ちくま文庫 1992) 中学・高校時代、現代教養文庫から出ていた、いわゆる『異端作家・異色作家傑作選』を、好んで買っていました(ここ10年ばかり、当時買いそこなった欠落部分を、徐々に買い揃えているわけですが(^^;)。小栗虫太郎、久生十蘭、牧逸馬、日影丈吉、香山滋、橘外男などに交じって、夢野久…
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第七の天 ☆☆☆

(第七の天 / 牧 逸馬 / 現代教養文庫 1975) 「世界怪奇実話」で知られる作者の小説集の第1巻。「ミステリー」という副題がついていますが、純粋な謎解きミステリは少なく、当時の「変格ミステリ」に該当する怪奇幻想味の強い作品や、ナンセンスなユーモア作品など、合わせて14作品が収められています。 「第七の天」:中央電気商会…
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白髪鬼 ☆☆☆☆

(白髪鬼 / 岡本 綺堂 / 光文社文庫 2001) 光文社文庫版岡本綺堂怪談集(旧版)の2冊目です。 5作ほど、ちくま文庫版「岡本綺堂集」との重複がありますが、江戸時代から昭和初期までを舞台にした怪奇譚が、13篇収められています。 「こま犬」:四国の讃岐にある小袋ヶ岡という土地で、夜な夜な妖しい啼声が聞こえます。石が啼く…
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