唾棄すべき男 ☆☆☆☆

(唾棄すべき男 / マイ・シューヴァル&ペール・ヴァールー / 角川文庫 1982) 『マルティン・ベック・シリーズ』の第7作です。 ストックホルム警察のニーマン主任警部は、持病(明記されていませんが、消化器系の腫瘍らしい)が悪化してマウント・サバス病院に入院していましたが、深夜、病室に侵入した何者かに惨殺されます。凶器は銃…
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深淵の独居者 ☆☆☆☆

(深淵の独居者 / アルント・エルマー&ペーター・グリーゼ / ハヤカワ文庫SF 2020) 『ペリー・ローダン・シリーズ』の第620巻です。前巻に引き続き、深淵を舞台にアトランら深淵の騎士とグレイ勢力との戦いが続きます。 「深淵の独居者」(アルント・エルマー):ジャシェムのテクノトールたちを支配する長老、現在の"深淵の独居…
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鎧なき騎士 ☆☆☆

(鎧なき騎士 / ジェームズ・ヒルトン / 創元推理文庫 1995) J・ヒルトンと言えば、世間では「チップス先生さようなら」の作者として知られていますが、個人的には「学校の殺人」や「失われた地平線」の作者というイメージのほうが強いです(^^ この「鎧なき騎士」は、タイトルを一見すると中世騎士物語のように思えますが、実は20世紀…
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秘密国家ICE ☆☆☆

(秘密国家ICE / フレッド・ホイル / ハヤカワ文庫SF 1981) 科学者作家ホイルの第2長篇です。第1作「暗黒星雲」を読んだのは学生時代でしたが、出版元が早川や創元でなく「法政大学出版局」だったのは、やはり当時はホイルがSF作家ではなく天文学者と認識されていたからでしょうか。 時は1970年(原書が発表されたのは19…
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旅する女 ☆☆☆

(旅する女 / 小松 左京 / 角川文庫 1979) 小松左京さんと言えば「SF作家」というイメージが強いですが、SF的要素の薄い(あるいは、ない)怪奇幻想小説や抒情小説も書いています。タイトルの末尾に「女」がつく短篇シリーズなどが、その代表ですが(光文社文庫版「旅する女」は、「女」シリーズのコンプリート版です)。本書は、「女」シ…
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宇宙神の不思議 ☆☆☆☆

(宇宙神の不思議 / 二階堂 黎人 / 角川文庫 2005) 水乃サトルが探偵役を務めるミステリシリーズの第5作ですが、大学生時代のサトルを描く「~の不思議」ものとしては「奇跡島の不思議」に続く第2作です。「奇跡島」を読んだのは15年以上前で、ストーリーなどまったく忘れていましたが、あの島で事件に巻き込まれてサトルに救われた武田シ…
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宇宙多重人格者 ☆☆☆

(宇宙多重人格者 / リチャード・A・ルポフ / 創元推理文庫 1983) 先日読んだ「神の剣 悪魔の剣」の作者ルポフの長篇SF(ルポフの本業(?)はSFです)。タイトルが示すように主人公は多重人格者ですが、そればかりではなく、様々な世界・時間で、いくつものストーリーが錯綜して進んでいくメタフィクション仕立ての多重プロット作品でも…
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レモン色の戦慄 ☆☆☆☆

(レモン色の戦慄 / ジョン・D・マクドナルド / 角川文庫 1983) 『トラヴィス・マッギー・シリーズ』の第16長篇です。 とはいっても、現代では、フロリダの“もめごと処理屋”トラヴィス・マッギーをご存じのかたは少ないでしょう(^^; 藤原宰太郎さんの「世界の名探偵50人」の一人ではあるのですが、日本では不遇のようです。なん…
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大気工場の反乱 ☆☆☆

(大気工場の反乱 / H・G・エーヴェルス&アルント・エルマー / ハヤカワ文庫SF 2020) 『ペリー・ローダン・シリーズ』の第619巻です。前巻後半の直接の続きで、深淵のジャシェムの帝国サイバーランドを舞台に、アトランらの探索が続きます。 「大気工場の反乱」(H・G・エーヴェルス):アトランら深淵の騎士とそのオービター…
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影を踏まれた女 ☆☆☆☆

(影を踏まれた女 / 岡本 綺堂 / 光文社文庫 1988) 光文社文庫版岡本綺堂怪談集(旧版)の2冊目です。 江戸期から大正末期までを舞台とした15作品が収録されていますが、「異妖編」以外はすべて、「青蛙堂鬼談」を中心に、ちくま文庫版「岡本綺堂集」と重複しています。 <青蛙堂鬼談> 「青蛙」という俳号を持つ多彩な趣味人…
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スワン・ソング ☆☆☆

(スワン・ソング / ブライアン・M・ステイブルフォード / サンリオSF文庫 1982) 『宇宙飛行士グレンジャーの冒険』の第6巻で、シリーズの完結篇です。 前作「フェンリス・デストロイヤー」で、因縁の相手シャーロットへの借りを返し、“かんむり白鳥”号のクルーたちと別れたグレンジャーは、自由の身にはなったものの、老朽宇宙船…
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血蝙蝠 ☆☆☆

(血蝙蝠 / 横溝 正史 / 角川文庫 1981) 戦前の昭和13~16年に発表された短篇のうち、それまで単行本に収録されていなかった作品を集めたもので、拾遺集とも言うべき作品集です。横溝さんには珍しい純粋SF(!)を含む9作品が収録されています。 「花火から出た話」:下宿でのらくら暮らしていた船員上がりの風間は、物故した高…
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カインの市 ☆☆☆

(カインの市 / ケイト・ウィルヘルム / サンリオSF文庫 1978) 「翼のジェニー」の作者ウィルヘルムの長篇は、本作以降、ヒューゴー賞受賞の代表作「鳥の歌いまは絶え」など数冊がサンリオSF文庫から刊行されていましたが、その後が続かず、ようやく先日「鳥の歌いまは絶え」が創元SF文庫で復刊されました。今後、未訳作品も紹介されるこ…
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海の荒鷲 ☆☆

(海の荒鷲 / 大佛 次郎 / 少年倶楽部文庫 1976) 昭和8年、1年間にわたって「少年倶楽部」に連載されたものです。 九州で浪人の父と死に別れ、天涯孤独となった少年剣士・椿新太郎(三十郎ではない(^^;)は、船乗りになるために大阪へ向かう途中、赤間関(現在の下関)でその胆力と勇気を見込まれ、味岡太郎左衛門という船乗りに…
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アナクロニズム ☆☆☆

(アナクロニズム / 種村 季弘 / 河出文庫 1985) アナクロニズム(anachronism、略称アナクロ)は、「時代錯誤」と訳されます。「時代遅れ」といったネガティブな意味合いで使われることが多いですが、本書では「時代の趨勢や流行に関係なく、存在し続けている事物や、そういった思想を体現している人々」というテーマに沿って、古…
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畸形の天女 ☆☆☆

(畸形の天女 / 江戸川 乱歩ほか / 春陽文庫 1993) 先日の「黒い虹」に続き、春陽文庫版『合作探偵小説』シリーズの第5巻です。戦前の「黒い虹」と異なり、こちらは昭和28年から翌年にかけて探偵雑誌「宝石」に連載されたリレー小説ですが、4名の執筆者は乱歩以下、大下 宇陀児、角田 喜久雄、木々 高太郎という一流どころが揃っていま…
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まぼろし城 ☆☆☆

(まぼろし城 / 高垣 眸 / 少年倶楽部文庫 1976) 昭和11年、1年にわたって「少年倶楽部」に連載された作品。江戸時代初期(17世紀前半、元和から寛永の頃)を舞台に、将軍直属の隠密剣士・木暮月之介が活躍する3篇が収められています。 「まぼろし城」:その年、木曽福島の大馬市には、将軍家が買い上げる名馬の候補12頭を選び…
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超能力の秘密 ☆

(超能力の秘密 / ゲルハルト・R・シュタインホイザー / 角川文庫 1978) 1970年代、角川文庫から出ていた「超自然の謎」シリーズの1冊。デニケンと同じドイツ人著者による、デニケンと同じ“古代宇宙飛行士説”テーマのバリエーションです(副題――というより原題が「神々への回帰」というのも、さもありなんという感じですね)。原書が…
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黒い虹 ☆☆☆

(黒い虹 / 江戸川 乱歩ほか / 春陽文庫 1993) 春陽文庫版『合作探偵小説』シリーズ(全6冊)の第4巻です。第2巻「江川蘭子」と第6巻「女妖」は過去に読んでいますし、残りの3冊も購入済みですので、そのうち登場。内外のリレー方式で書かれたミステリ作品については、上記の記事をご覧ください。 本作は、戦前の昭和9年に雑誌「…
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ブルースカイ ☆☆☆☆

(ブルースカイ / 桜庭 一樹 / ハヤカワ文庫JA 2005) 『GOSICK』シリーズ(すべて購入済みらしい)などの作者、桜庭さんですが、これが初読みです。 「少女」をテーマにした時代の異なる3つのエピソードで構成される、ある種のワイドスクリーン・バロックで、大原まり子さんの「アルカイック・ステイツ」や山田正紀さんの「エイダ…
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