レモン色の戦慄 ☆☆☆☆

(レモン色の戦慄 / ジョン・D・マクドナルド / 角川文庫 1983) 『トラヴィス・マッギー・シリーズ』の第16長篇です。 とはいっても、現代では、フロリダの“もめごと処理屋”トラヴィス・マッギーをご存じのかたは少ないでしょう(^^; 藤原宰太郎さんの「世界の名探偵50人」の一人ではあるのですが、日本では不遇のようです。なん…
コメント:0

続きを読むread more

大気工場の反乱 ☆☆☆

(大気工場の反乱 / H・G・エーヴェルス&アルント・エルマー / ハヤカワ文庫SF 2020) 『ペリー・ローダン・シリーズ』の第619巻です。前巻後半の直接の続きで、深淵のジャシェムの帝国サイバーランドを舞台に、アトランらの探索が続きます。 「大気工場の反乱」(H・G・エーヴェルス):アトランら深淵の騎士とそのオービター…
コメント:0

続きを読むread more

影を踏まれた女 ☆☆☆☆

(影を踏まれた女 / 岡本 綺堂 / 光文社文庫 1988) 光文社文庫版岡本綺堂怪談集(旧版)の2冊目です。 江戸期から大正末期までを舞台とした15作品が収録されていますが、「異妖編」以外はすべて、「青蛙堂鬼談」を中心に、ちくま文庫版「岡本綺堂集」と重複しています。 <青蛙堂鬼談> 「青蛙」という俳号を持つ多彩な趣味人…
コメント:0

続きを読むread more

スワン・ソング ☆☆☆

(スワン・ソング / ブライアン・M・ステイブルフォード / サンリオSF文庫 1982) 『宇宙飛行士グレンジャーの冒険』の第6巻で、シリーズの完結篇です。 前作「フェンリス・デストロイヤー」で、因縁の相手シャーロットへの借りを返し、“かんむり白鳥”号のクルーたちと別れたグレンジャーは、自由の身にはなったものの、老朽宇宙船…
コメント:0

続きを読むread more

血蝙蝠 ☆☆☆

(血蝙蝠 / 横溝 正史 / 角川文庫 1981) 戦前の昭和13~16年に発表された短篇のうち、それまで単行本に収録されていなかった作品を集めたもので、拾遺集とも言うべき作品集です。横溝さんには珍しい純粋SF(!)を含む9作品が収録されています。 「花火から出た話」:下宿でのらくら暮らしていた船員上がりの風間は、物故した高…
コメント:0

続きを読むread more

カインの市 ☆☆☆

(カインの市 / ケイト・ウィルヘルム / サンリオSF文庫 1978) 「翼のジェニー」の作者ウィルヘルムの長篇は、本作以降、ヒューゴー賞受賞の代表作「鳥の歌いまは絶え」など数冊がサンリオSF文庫から刊行されていましたが、その後が続かず、ようやく先日「鳥の歌いまは絶え」が創元SF文庫で復刊されました。今後、未訳作品も紹介されるこ…
コメント:0

続きを読むread more

海の荒鷲 ☆☆

(海の荒鷲 / 大佛 次郎 / 少年倶楽部文庫 1976) 昭和8年、1年間にわたって「少年倶楽部」に連載されたものです。 九州で浪人の父と死に別れ、天涯孤独となった少年剣士・椿新太郎(三十郎ではない(^^;)は、船乗りになるために大阪へ向かう途中、赤間関(現在の下関)でその胆力と勇気を見込まれ、味岡太郎左衛門という船乗りに…
コメント:0

続きを読むread more

アナクロニズム ☆☆☆

(アナクロニズム / 種村 季弘 / 河出文庫 1985) アナクロニズム(anachronism、略称アナクロ)は、「時代錯誤」と訳されます。「時代遅れ」といったネガティブな意味合いで使われることが多いですが、本書では「時代の趨勢や流行に関係なく、存在し続けている事物や、そういった思想を体現している人々」というテーマに沿って、古…
コメント:0

続きを読むread more

畸形の天女 ☆☆☆

(畸形の天女 / 江戸川 乱歩ほか / 春陽文庫 1993) 先日の「黒い虹」に続き、春陽文庫版『合作探偵小説』シリーズの第5巻です。戦前の「黒い虹」と異なり、こちらは昭和28年から翌年にかけて探偵雑誌「宝石」に連載されたリレー小説ですが、4名の執筆者は乱歩以下、大下 宇陀児、角田 喜久雄、木々 高太郎という一流どころが揃っていま…
コメント:0

続きを読むread more

まぼろし城 ☆☆☆

(まぼろし城 / 高垣 眸 / 少年倶楽部文庫 1976) 昭和11年、1年にわたって「少年倶楽部」に連載された作品。江戸時代初期(17世紀前半、元和から寛永の頃)を舞台に、将軍直属の隠密剣士・木暮月之介が活躍する3篇が収められています。 「まぼろし城」:その年、木曽福島の大馬市には、将軍家が買い上げる名馬の候補12頭を選び…
コメント:0

続きを読むread more

超能力の秘密 ☆

(超能力の秘密 / ゲルハルト・R・シュタインホイザー / 角川文庫 1978) 1970年代、角川文庫から出ていた「超自然の謎」シリーズの1冊。デニケンと同じドイツ人著者による、デニケンと同じ“古代宇宙飛行士説”テーマのバリエーションです(副題――というより原題が「神々への回帰」というのも、さもありなんという感じですね)。原書が…
コメント:0

続きを読むread more

黒い虹 ☆☆☆

(黒い虹 / 江戸川 乱歩ほか / 春陽文庫 1993) 春陽文庫版『合作探偵小説』シリーズ(全6冊)の第4巻です。第2巻「江川蘭子」と第6巻「女妖」は過去に読んでいますし、残りの3冊も購入済みですので、そのうち登場。内外のリレー方式で書かれたミステリ作品については、上記の記事をご覧ください。 本作は、戦前の昭和9年に雑誌「…
コメント:0

続きを読むread more

ブルースカイ ☆☆☆☆

(ブルースカイ / 桜庭 一樹 / ハヤカワ文庫JA 2005) 『GOSICK』シリーズ(すべて購入済みらしい)などの作者、桜庭さんですが、これが初読みです。 「少女」をテーマにした時代の異なる3つのエピソードで構成される、ある種のワイドスクリーン・バロックで、大原まり子さんの「アルカイック・ステイツ」や山田正紀さんの「エイダ…
コメント:0

続きを読むread more

太陽レンズの彼方へ ☆☆☆☆

(太陽レンズの彼方へ / チャールズ・シェフィールド / 創元SF文庫 2005) ハードSF連作短篇集「マッカンドルー航宙記」の続編です(というか、原書は1冊の作品集で、その後半)。前半を読んでから、もう15年も(笑)経ってしまいました。前半の5作品に対して、こちらは4作品が収録されています。それぞれストーリーは独立していますが…
コメント:0

続きを読むread more

鷲 ☆☆☆☆

(鷲 / 岡本 綺堂 / 光文社文庫 1990) 光文社文庫版岡本綺堂怪談集(旧版)の5冊目です。 ちくま文庫版「岡本綺堂集」との重複が3篇ありますが、江戸時代から昭和初期までを舞台にした怪奇譚(発表されたのは大正後半~昭和初期)が、10篇収められています。 「鷲」:江戸将軍家の狩場を荒らす札付きの鷲"羽田の尾白"を撃ち落…
コメント:0

続きを読むread more

ネガ・プシの虹 ☆☆☆

(ネガ・プシの虹 / クラーク・ダールトン&H・G・エーヴェルス / ハヤカワ文庫SF 2020) 『ペリー・ローダン・シリーズ』の第618巻です。前半は前巻の続きで、後半は舞台が深淵に移ります。 「ネガ・プシの虹」(クラーク・ダールトン):前巻で、テラニアのあるヴィールス・インぺリウムにアクセスするためのヴィールス柱に消え…
コメント:0

続きを読むread more

ハイブリッド―新種― ☆☆☆☆

(ハイブリッド―新種― / ロバート・J・ソウヤー / ハヤカワ文庫SF 2005) 『ネアンデルタール・パララックス』三部作の第3作、最終巻です。これまでのあらすじについては、第1作、第2作の記事をご覧ください。並行宇宙を舞台にしていながら、ストーリーはリニアに(笑)繋がっています。 前作「ヒューマン」のラストでは、こちら…
コメント:0

続きを読むread more

ブラッド・プライス ―血の召喚― ☆☆☆☆

(ブラッド・プライス ―血の召喚― / タニア・ハフ / ハヤカワ文庫FT 2005) カナダのトロントを舞台にした、現代的ヴァンパイア・テーマのシリーズ第1作(ただし、邦訳されているのは、これ1冊のみ)です。 主人公ヴィクトリア(ヴィッキー)・ネルソンは、目の病気で視力が低下した(特に夜目がまったく利かなくなった)ため、ト…
コメント:0

続きを読むread more

魔道士の魂4 ―奪われた剣― ☆☆☆

(魔道士の魂4 ―奪われた剣― / テリー・グッドカインド / ハヤカワ文庫FT 2005) 『真実の剣』の第5シリーズの第4巻です。最終巻に向かい、あちこちで事態が風雲急を告げていきます。 前巻で、アンデリスのハーケンの少年フィッツは、幼馴染のベアタをレイプした濡れ衣を着せられて、友人モーリーと共にアンデリスから出ていかね…
コメント:0

続きを読むread more

マイナス宇宙へ ☆☆☆☆

(マイナス宇宙へ / クルト・マール&エルンスト・ヴルチェク / ハヤカワ文庫SF 2020) 『ペリー・ローダン・シリーズ』の第617巻です。前半のエピソードでは、前巻から引き続き、クロノフォシル・ガタスをめぐる十戒勢力と銀河勢力との戦いが描かれ、後半ではヴィシュナに関わる重要な出来事に決着がつきます。 「マイナス宇宙へ」…
コメント:0

続きを読むread more

マスグレイヴ館の島 ☆☆☆

(マスグレイヴ館の島 / 柄刀 一 / 光文社文庫 2005) 作者の第6長篇。タイトルから明らかなように(わかる人にしかわかりませんが(^^;)、シャーロック・ホームズへのパスティーシュ作品です。イングランド、ノーフォーク近くの岬と小島を舞台に、シャーロッキアンの、シャーロッキアンによる、シャーロッキアンのためのイベントにからむ…
コメント:0

続きを読むread more

夜は千の鈴を鳴らす ☆☆☆

(夜は千の鈴を鳴らす / 島田 荘司 / 光文社文庫 2001) 『吉敷竹史シリーズ』の第9巻です。 国鉄が民営化されてJRになった翌年の昭和63年――当時は、ブルートレインを初めとする寝台特急が日本全国を結んでいました。代表的な寝台特急、東京発の「あさかぜ1号」が福岡駅へ到着した時、「デュエット」と呼ばれる二人用コンパートメン…
コメント:0

続きを読むread more