大気工場の反乱 ☆☆☆

(大気工場の反乱 / H・G・エーヴェルス&アルント・エルマー / ハヤカワ文庫SF 2020)

『ペリー・ローダン・シリーズ』の第619巻です。前巻後半の直接の続きで、深淵のジャシェムの帝国サイバーランドを舞台に、アトランらの探索が続きます。

「大気工場の反乱」(H・G・エーヴェルス):アトランら深淵の騎士とそのオービターは、ヴァジェンダへ向かう途中、ジャシェム帝国の領主の一人ヴロト(重力工場の長)の介入によってサイバーランドに実体化します。敵対的だったヴロトですが、サイリン族のクリオと出会うと態度を一変し、協力的になります。いずれにせよ、ジャシェムの一族が時空エンジニアを敵視していることは間違いないようでしたが、質問しても明確な答えは得られません。
次の行動を考えている際、次元トンネルが突然出現し、アトランはヴロトと共に足を踏み入れます。行き着いた先は、ヴロトの同族カルトが管理している大気工場の近くでしたが、大気工場には異変が起きていました。サイバネティクスが命令に従わず、破壊活動を行っているばかりか、別の目的のために工場設備を動かそうとしています。同様の事態はヴロトの重力工場でも起きていました。どうやら、これまでジャシェムに影響を与えていなかったグレイ作用が侵入してきているようで、このままではジャシェムの環境が大混乱に陥ることは明らかでした。
打開策を考えているアトランらのところに、追ってきた深淵警察の駆除者の一団が到着します。ヴァイタル・エネルギーに乗ったことで深淵の騎士の味方になった駆除者ですが、グレイ作用の影響によって、冷静さを失い同士討ちをする部隊も出てくる始末で、リーダーのトゥルグや大駆除者も苦悩することになっていました。一方、大気工場へ向かったヴロトは、カルトと合流して情報交換を行い、同僚たちと相談するために司令本部テクノトリウムのある制御センターへ赴くことに決めます。
アトラン一行も駆除者と共に転送機でカルトの大気工場へ向かい、サイバネティクスの猛攻にさらされますが、ジャト=ジャトの命を懸けた介入によって切り抜け、ヴロトらと一緒にテクノトリウムへ向かいます。

「サイバーランド中枢部」(アルント・エルマー):遥かな昔、深淵全土の状況を確認するために時空エンジニアから送り出された偵察員がいました。変幻自在の偵察員はスタルセンをはじめとした深淵各地を巡り、様々な深淵種族と接触して得ますが、やがてグレイ作用の脅威を実感するようになります。そしてグレイ領主の番人に捕まりかけた偵察員は、ある場所に逃げ込んで、そこに留まる決心をします。
シャツェンのテクノトリウムでは、各工場の管理者が集まって、異変への対策を練っていましたが、大気工場のカルトと重力工場のヴロトに連絡がつかないため、詳しい状況がわかりません。意見が対立した温度工場の長ラルグと放射能工場の長ナルドは、ジャシェムの長老である"深淵の独居者”のもとへ赴き、助言を得ようとします。独居者は、侵入してきた異人――深淵の騎士とオービター――が諸悪の根源だと断言し、捕らえて始末するよう命令します。
その頃、ヴロトはアトランの求めに応じて重い口を開き、過去に時空エンジニアが犯したミスや、それが大宇宙のモラルコードにもたらした影響について語ります。その後、にテクノトリウムへ到着した一行は、深淵の独居者の命令で仕掛けられていた罠に捕らえられてしまいますが、ジェン・サリクとボンシンは、ホルトの聖櫃(かつての時空エンジニアの偵察員)の呼びかけによって脱出に成功します。

オススメ度:☆☆☆


大気工場の反乱 (宇宙英雄ローダン・シリーズ619) - H・G・エーヴェルス, アルント・エルマー, シドラ 房子
大気工場の反乱 (宇宙英雄ローダン・シリーズ619) - H・G・エーヴェルス, アルント・エルマー, シドラ 房子

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント