グイン・サーガ・ハンドブック3 ☆☆☆

(グイン・サーガ・ハンドブック3 / 栗本 薫:監修 早川書房編集部:編 / ハヤカワ文庫JA 2005)

『グイン・サーガ』第100巻と同時発売された、「ハンドブック」第3弾です。第1巻が1990年、第2巻が1999年の発売ですから、6年ぶりの発売ということになります。ちなみに「Final」も2010年に出ています。
今回は100巻記念ということで、これまでに出た正伝・外伝・関連本すべての表紙カバーをカラーで紹介し(イラストレーターも4代にわたっています)、栗本さんへの百問百答、関係者各位からのお祝いメッセージが並び、中盤はグイン・サーガの舞台となる世界のうち、作中でも重要な舞台となっている5つの都市――パロの都クリスタル、ケイロニアの都サイロン、モンゴールの都トーラス、新生ゴーラの都イシュタール、キタイの魔都ホータン――が、その歴史、文化、風俗習慣、名所などを地図入りで詳しく紹介しています。続いて100ページ以上にわたる「グイン・サーガ大事典」が収録されていますが、かなり細かな項目もあり、「こんなのあったかな?」というものも(^^; 巻末には全100巻のあらすじも載っています。

そして、今回もボーナス・トラックとして短篇小説がひとつ収録されています。
「アレナ通り十番地の精霊」:本シリーズの庶民代表、モンゴールの首都トーラスで酒場「煙とパイプ亭」を営むゴダロ一家の物語。ここは、第1巻「豹頭の仮面」で、スタフォロス城の戦いでグインを助けて命を落とした傭兵トーラスのオロの生家であり、マリウスとオクタヴィアが身を寄せてケイロニア皇女たるマリニアを産んだ場所であり、物語の節目節目で重要な出来事の舞台となった店です。
その日、「煙とパイプ亭」では、二つの正反対の出来事が同時進行していました。老衰したゴダロじいさんはかみさんのオリーに看取られながら眠るように死んでいこうとしており、一方、次男で現亭主のダンの愛妻アリスは初めての子を産み落とそうと陣痛の苦しみに耐えていたのです。二重の心配と心労で何も手につかないダンは、台所でオリーがつくってくれた粥を味も分からずに食べていましたが、テーブルの片隅に、小人(ブラウニーのイメージ?)が現れて話しかけてきます。精霊は、粥を分けてくれれば、生まれてくる子を王様や将軍や大金持ちにしてやろうと申し出ますが、ダンは、平凡なつつましい暮らしをすることが自分たちの身の丈に合っていると語り、申し出をすべて断ります。すると、感心した精霊は、思いがけない贈り物を残して去っていくのでした……。

オススメ度:☆☆☆

グイン・サーガ・ハンドブック 3 (ハヤカワ文庫JA) - 早川書房編集部
グイン・サーガ・ハンドブック 3 (ハヤカワ文庫JA) - 早川書房編集部

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