東京創元社文庫解説総目録 ☆☆☆☆

(東京創元社文庫解説総目録 / 高橋 良平+東京創元社編集部:編 / 東京創元社 2010)

創元推理文庫の創刊50周年を記念して刊行されたものです。本体の「文庫総目録」と「資料編」の2分冊からなり(ケースはひとつです)、総ページ数は1500を越えます。1959年4月の文庫創刊から2010年3月までに刊行された文庫すべてが、通常の文庫目録と同じ形で紹介されており、さらに短編集やアンソロジーの収録作品・作者まで含めた詳細な索引が付されています(索引だけで550ページ!)。また、「資料編」には、同社から出版された文庫以外の全集や単行本までがすべて紹介されているほか、刊行当時の言葉、PR誌などに掲載された座談会、ミステリや怪奇幻想小説に関するアンケート結果など、大げさに言えば「歴史的な」興味深い読物が満載されています。二度にわたる倒産を切り抜けてきたことや、かの小林秀雄さんが編集顧問をされており、小林さんが「うん」と言わなかったら推理文庫は生まれなかったこと、平井呈一さんがゴシック文学に目覚めたのは「ドラキュラ」の翻訳がきっかけだったことなど、意外な事実も初めて知りました。

思えば、中学1年の春に「Yの悲劇」を買ったのが、創元推理文庫との出会いで、これは人生における最大の(笑)出会いだったと言って間違いありません。当時、まだハヤカワ・ミステリ文庫は出ていませんでしたから、中学の3年間は、ほぼ創元推理文庫ばかり読んでいたようなものでした。それからはSF・ホラー・ファンタジーにも手を延ばして、ハヤカワ文庫と並行して読んできました(もちろん、日本の作品については角川・新潮・講談社などの各文庫にもお世話になりました)。現時点で数えてみると、創元文庫は合計825冊読んでいました(買って未読のものを含めれば、軽く1000は超えるでしょう)。実際にはハヤカワ文庫の方が1858冊で倍以上なのですが、こちらには『ペリー・ローダン』と『グイン・サーガ』という化け物が含まれているので、双方いい勝負と言えるでしょう。少なくとも、出会いの早さとインパクトでは、確実に創元推理文庫の方が上です。

これからも、末永く良質な作品を(時には、あまり売れそうもないマニアックなやつも(^^;)出し続けていただきたく、切にお願いいたします。
あ、それで、とりあえず、コール夫妻の「百万長者の死」とロースンの「首のない女」の復刊をぜひ・・・(笑)。

5000円という高値の(笑)文庫本ですが、決して高くはなかったです。

オススメ度:☆☆☆☆



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