テーマ:伝奇・日本

半村良コレクション ☆☆☆☆

(半村良コレクション / 半村 良 / ハヤカワ文庫JA 1995) 買ったときは、他の作品集との重複があるのではないかと不安でしたが、これは貴重な作品集でした。なぜかというと、本書は、諸般の事情から文庫本(特にハヤカワ、角川)で出た様々な短篇集に収録されなかった中短篇を網羅した「半村良コレクション」(単行本では3分冊)のうち、人…
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歓喜月の孔雀舞 ☆☆☆

(歓喜月の孔雀舞 / 夢枕 獏 / 徳間文庫 2004) 1987年刊行の、初期の作品集。中篇の表題作など、7作品が収録されています。うち2作品(「ころぽっくりの鬼」「蛇淫」)は、以前に短篇集「雨晴れて月は朦朧の夜」で読んでいました。 「ころぽっくりの鬼」:主人公の男の子は、他の人に見えないものが見えました。遊んでいる同級生…
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ムー大陸情死行 ☆☆

(ムー大陸情死行 / 荒巻 義雄 / 角川文庫 1987) 神仙伝奇ロマン「無宇企画」シリーズ(←作者いわく。Wikiでは「ムー大陸」シリーズという安直なネーミングになっています)の第2巻です。とはいえ、第1巻「ムー大陸の至宝」を読んだのは四半世紀以上前で(笑)、第3作「ムー大陸摩天楼」が出ていることは、今回調べて初めて知りました…
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拾異伝宇宙皇子4 もう一人の各務 ☆☆

(拾異伝宇宙皇子4 もう一人の各務 / 藤川 桂介 / 角川文庫 1993) 『宇宙皇子』の外伝、「拾異伝宇宙皇子」の第4巻です(これ以降、続刊は出ていないようです)。 時代背景は、本編『地上編』の中盤(?)、大津皇子が処刑されたしばらく後です。 飛鳥の里に、“常世の神”と名乗る霊力者が現れ、金剛山の鬼たちに代わって、農民…
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拾異伝宇宙皇子3 小角よ楊貴妃を ☆☆☆

(拾異伝宇宙皇子3 小角よ楊貴妃を / 藤川 桂介 / 角川文庫 1991) 『宇宙皇子』の外伝、「拾異伝宇宙皇子」の第3巻です。 今回の主役は、宇宙皇子の師匠で、金剛山の鬼たちの最高指導者でもある役小角その人です。しかも舞台が唐の都・長安ですから、宇宙皇子や各務、遊鬼たちも登場しません。「拾異伝」の中でも、最も異色――というか…
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女妖 ☆☆☆

(女妖 / 江戸川 乱歩ほか / 春陽文庫 1993) 昭和20年代後半から30年にかけて、探偵雑誌「宝石」などの誌上で、複数の探偵作家によるリレー形式または合作形式の長篇ミステリの掲載が流行した時期がありました。もちろん、戦前にも「新青年」で「江川蘭子」などのリレー小説が掲載されていますし、海外でも「漂う提督」や「ホワイトストー…
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魔性菩薩(上・下) ☆☆☆☆

(魔性菩薩 上・下 / 夢枕 獏 / 祥伝社文庫 1996) 『新・魔獣狩り』シリーズに登場する異色の(異色じゃないサイコダイバーがいるか、というツッコミも来そうですが(^^;)サイコダイバー、毒島獣太の初登場作です。作者あとがきによれば、最初の「魔獣狩り」を書いていて行き詰ったときに生まれたキャラクターで、苦し紛れに別の物語に結…
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拾異伝宇宙皇子2 天翔鬼小子辺 ☆☆

(拾異伝宇宙皇子2 天翔鬼小子辺 / 藤川 桂介 / 角川文庫 1990) 引き続き、『宇宙皇子』の外伝、「拾異伝宇宙皇子」の第2巻です。 今回は、さらに初期に近く、小子辺と呼ばれていた角のある男の子が金剛山の雑鬼の仲間入りをし、宇宙皇子を名乗るようになってすぐの時代が舞台です。 金剛山で修業する子供たち(雑鬼)の仲間になって…
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拾異伝宇宙皇子1 影兵士「風」 ☆☆☆

(拾異伝宇宙皇子1 影兵士「風」 / 藤川 桂介 / 角川文庫 1989) 『宇宙皇子』シリーズの番外編「拾異伝宇宙皇子」の第1巻です。 時代背景は、「地上篇」の中盤、藤原不比等が暗然たる勢力を伸ばし始め、朝廷の命によって役小角が伊豆大島に配流されていた時期です。 指導者であり心の支えでもある役小角を失った金剛山の鬼たちは、動…
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陰陽師 龍笛ノ巻 ☆☆☆☆

(陰陽師 龍笛ノ巻 / 夢枕 獏 / 文春文庫 2005) 『陰陽師』の第6冊目です(諸説あり(^^;)。 5つの短篇が収められています。 「怪蛇」:都のあちこちで、怪しい蛇が出るという話を、源博雅が晴明のもとへ持ち込んできます。まずは、藤原鴨忠の家に使える小菊という女の右太股に、大きなできものができます。苦しんでいるとこ…
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続巷説百物語 ☆☆☆☆

(続巷説百物語 / 京極 夏彦 / 角川文庫 2005) タイトル通り、「巷説百物語」の続編です。全国を旅して怪談奇談を収集している戯作者志望の町人・山岡百介を狂言回しに、裏渡世の仕掛け人たち――御行坊主の又市、美人傀儡師のおぎん、元盗賊の治平など、前作の登場人物に加え、百介の実兄・軍八郎、貸本屋の平八、からくり人形師の小右衛門、…
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紀・魍魎伝説(六)散華の章 ☆☆

(紀・魍魎伝説(六) 散華の章 / 谷 恒生 / 角川文庫 1988) 『紀・魍魎伝説』の第6巻(最終巻)です。 坂東の野では、覇を唱える平将門(小次郎)の首級を挙げようと、妖姫・小絹にからめとられた田原藤太が兵を挙げ、京の都でも征東大将軍・藤原忠文が率いる数万の軍勢が今しも動き出そうとしています。そんな中、太政大臣・藤原忠…
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回転扉 ☆☆☆

(回転扉 / 半村 良 / 角川文庫 1982) 作者お得意の、平凡な日常生活に非日常がじわじわと入り込んでくる設定の長篇伝奇SFです。 「軍靴の響き」と同じようなテーマで、後の「長者伝説」に通底するような流れもあり、他の『伝説』シリーズと同様、市井の小市民の日常が生き生きと描き出されています。 大野守夫は、明治生まれの父…
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紀・魍魎伝説(五) 火雷の章 ☆☆☆

(紀・魍魎伝説(五)火雷の章 / 谷 恒生 / 角川文庫 1988) 『紀・魍魎伝説』の第5巻です。 京の都では、大内裏に潜む礼無利亜人の力に陰りが見え始めます。闇の黄道一二宮たちは、礼無利亜の走狗ではなく、古来より高天原に潜む魍魎だという本性を明らかにし、地上の状況の推移を見守っています。田原藤太も朝廷の将門討伐の動きとは…
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およね平吉時穴道行 ☆☆☆

(およね平吉時穴道行 / 半村 良 / 角川文庫 1982) 作者の初期作品を集めた短篇集。実際、第1作品集の収録作品7篇に、「太平記異聞」を加えたという構成になっているそうです。作者の分身らしい広告マンやコピーライターが多く登場しているのも特徴のように思います。 「およね平吉時穴道行」:語り手の広告マンは、江戸時代の戯作者…
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紀・魍魎伝説(四)青龍の章 ☆☆☆

(紀・魍魎伝説(四)青龍の章 / 谷 恒生 / 角川文庫 1988) 『紀・魍魎伝説』の第4巻です。 瀬戸内海では、藤原子高と島田惟幹が率いる三千隻の大船団が、藤原純友軍を蹴散らすべく、進撃を続けていました。停泊した島では乗組員が住民を略奪し、乱暴狼藉の限りを尽くす朝廷軍には、純友の腹心だった伊予の蟹丸が寝返って来ていますが…
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紀・魍魎伝説(三)玄武の章 ☆☆☆

(紀・魍魎伝説(三)玄武の章 / 谷 恒生 / 角川文庫 1988) 昨日に続き、『紀・魍魎伝説』の第3巻です。 前巻のラストで、平将門との対決に勝利した小次郎は、風音姫や平貞盛の助言を受け、自ら平将門となって帰還しました。貞盛とともに坂東の地をまとめ、京に潜む礼無利亜人に対抗しようとしています。その動きに呼応するように、瀬…
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紀・魍魎伝説(二)朱雀の章 ☆☆☆

(紀・魍魎伝説(二)朱雀の章 / 谷 恒生 / 角川文庫 1988) 時代伝奇シリーズ『紀・魍魎伝説』の第2巻です。魑魅魍魎が跋扈する平安中期に姿を現した20世紀の青年・小次郎が、数奇な運命にもてあそばれます。ストーリーを紹介すると、どうしても前巻のネタバレになってしまいますので、ご注意ください。 前巻のラストで、筑波山魁ヶ…
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刻謎宮II (上・下) ☆☆☆☆

(刻謎宮Ⅱ 上・下 / 高橋 克彦 / 徳間文庫 2002) 「刻謎宮」の続篇。前巻では、古代ギリシャを舞台に、歴史改変を目論む勢力と、それを阻もうとする“管理センター”が送り込んだエージェント――沖田総司、アンネ・フランク、マタハリといった面々が、トロイア戦争を舞台に冒険と闘争を繰り広げるというブっ飛んだ設定のお話でした。「そん…
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魔獣狩り外伝 聖母隠陀羅編 ☆☆☆

(魔獣狩り外伝 聖母隠陀羅編 / 夢枕 獏 / ノン・ポシェット 1995) タイトル通り、「魔獣狩り」三部作の外伝で、『サイコダイバー・シリーズ』としては4巻目にあたります。本書の「作者あとがき」を読んで、シリーズの全貌がようやく整理できました。 「魔獣狩り」の第3巻「鬼哭編」で、空海の即身仏をめぐる秘密教団“ばんしがる”の事…
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紀・魍魎伝説(一)白虎の章 ☆☆

(紀・魍魎伝説(一)白虎の章 / 谷 恒生 / 角川文庫 1988) 谷さん初の伝奇小説『魍魎伝説』(全5巻)は、現代を舞台に闇のものどもが跳梁する伝奇バイオレンス巨編で、新刊時に買って読んでいました。こちらの『紀・魍魎伝説』は平安期を舞台にした姉妹シリーズですが、これが出ていたことは知らず、最近になってブックオフなどで見つけて、…
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魔獣狩り 鬼哭編 ☆☆☆

(魔獣狩り 鬼哭編 / 夢枕 獏 / ノン・ポシェット 1994) バイオレンス伝奇アクション『サイコダイバー・シリーズ』の第3巻です。 「淫楽編」、「暗黒編」から続く初期三部作は、本作で一応の終わりを迎えます(当然ながら、すべてに決着がつくわけではなく、「終わり」=「新たなる始まり」でもあるわけですが)。 ストーリーを紹介す…
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魔獣狩り 暗黒編 ☆☆☆

(魔獣狩り 暗黒編 / 夢枕 獏 / ノン・ポシェット 1994) 「魔獣狩り 淫楽編」に続く『サイコダイバー・シリーズ』の第2巻です。ストーリーを紹介すると、どうしても「淫楽編」のネタバレになってしまいますので、ご承知おきください。 高野山から盗まれた空海の即身仏を求めて、サイコダイバーの九門鳳介と密教僧・美空は、…
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『吾輩は猫である』殺人事件 ☆☆☆☆

(『吾輩は猫である』殺人事件 / 奥泉 光 / 新潮文庫 1999) タイトルの通り、文豪・夏目漱石のデビュー作「吾輩は猫である」を元ネタにしたパスティーシュ作品です。しかも、文体までがそっくりそのまま原作を模倣しており、あの語り口や漢字・かな遣いがずっと続くため、現代の作品を読むのと比べて2倍以上の時間は優にかかりました(^^;…
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魔獣狩り 淫楽編 ☆☆☆

(魔獣狩り 淫楽編 / 夢枕 獏 / ノン・ポシェット 1997) 30年近く書き続けられている獏さんの代表作のひとつ『サイコダイバー・シリーズ』の記念すべき第1作です(最初に新書判が出たのは1984年)。 「新・魔獣狩り」の方を先行して読み始めていましたが、ようやく旧シリーズを入手できたので、これからはこちらの方をぼちぼちと読…
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新・魔獣狩り3 土蜘蛛編 ☆☆☆

(新・魔獣狩り3 土蜘蛛編 / 夢枕 獏 / 祥伝社文庫 2004) 『サイコダイバー・シリーズ』、「新・魔獣狩り」の第3巻です。第2巻「孔雀編」を読んでから、再び3年が経ってしまいました。計算したわけではないのですが、3年ごとに読んでいるような気がします。かなり間が空いてしまっていますが、書く方もかなり間を空けているためか、作中…
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至宝の佳人 ☆☆

(至宝の佳人 / ひかわ 玲子 / 光文社文庫 1997) 「妖かしの館」、「惑乱の華」に続く、『美族』シリーズの第3巻(最終巻)です。 第1巻、第2巻とも、新進画家の吉田隆司がパリから帰国する飛行機が墜落したというニュースで、エピローグが締めくくられていました。隆司は、『美族』の系譜に連なる美少年・麻宮浩一がただ一人、心を…
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惑乱の華 ☆☆

(惑乱の華 / ひかわ 玲子 / 光文社文庫 1995) 「妖かしの館」に続く『美族』シリーズの第2巻です。 第1話の事件から3年――。主人公の美少年、麻宮浩一は名門男子校・彰安学院から大学へ進学しています。3年前に弟の滋生を殺した犯人は見つからないままで、身の回りの世話をしてくれていた叔母も亡くなり、父親は仕事で海外にいる…
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猟奇の都 ☆☆☆

(猟奇の都 / 高木 彬光 / 角川文庫 1988) 本格ミステリ・社会派ミステリが本業(?)の作者の異色作品集。ヨーロッパの歴史に取材した「世界怪奇実話」的な歴史伝奇小説と、ハガード張りの秘境冒険小説が、合わせて6篇、収められています(翻訳・翻案を含む)。 「ボルジア家の毒薬」:15世紀末から16世紀初頭にかけ、ローマ教皇…
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夢見族の冒険 ☆☆☆☆☆

(夢見族の冒険 / 半村 良 / 中公文庫 1994) 半村さん晩期の作品で、代表作『伝説』シリーズのエッセンスを寄せ集めたような軽いタッチの伝奇ロマンです。 全4章ですが、各章のタイトルが「魔女伝説」、「英雄伝説」、「黄金伝説」、「長者伝説」と、『伝説』シリーズの代表作になっており、それだけでも楽しくなってしまいますが、各章の…
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