テーマ:ミステリ・日本

女囮捜査官1 触覚 ☆☆☆☆

(女囮捜査官1 触覚 / 山田 正紀 / 幻冬舎文庫 1998) 『五感推理シリーズ』の第1巻です。1巻の「触覚」から始まって、「視覚」、「聴覚」、「嗅覚」、「味覚」と続きます。読んだのは幻冬舎文庫版ですが、直近では朝日文庫から「おとり捜査官」というタイトルで再刊されていますので、そちらのほうが入手しやすいかもしれません(同じシリ…
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日本探偵小説全集8 久生十蘭集 ☆☆☆☆

(日本探偵小説全集8 久生十蘭集 / 久生 十蘭 / 創元推理文庫 1988) 創元推理文庫版「日本探偵小説全集」の第8巻です。この作者については、過去に現代教養文庫版『久生十蘭傑作選』全5巻(「魔都」、「黄金遁走曲」、「地底獣国」「昆虫図」、「無月物語」)と、遺作となった「肌色の月」を読んでいます。ミステリ、怪奇幻想小説、伝奇冒…
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鮎川哲也名作選 ☆☆☆

(鮎川哲也名作選 / 鮎川哲也 / 河出文庫 2002) 河出文庫版『本格ミステリコレクション』の第4巻です。このシリーズの他の巻は比較的マイナーな(失礼)作家さんなのに対し、今回の鮎川さんはビッグネーム。そのため、他の巻とは異なる編集方針を取っているそうです。鮎川さんの「傑作選」などは、これまで数多く出版されてきており、それらと…
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亜智一郎の恐慌 ☆☆☆☆

(亜智一郎の恐慌 / 泡坂 妻夫 / 創元推理文庫 2004) 江戸末期を舞台にした時代ミステリ短篇集です。 タイトルからおわかりのように、主人公の亜智一郎は、亜愛一郎のご先祖様(笑)。江戸城の雲見番(本書だけの設定で、実際に存在していた役職ではないようです。ひたすら星や雲の動きを観察して天変地異を予測する役目で、要するに江戸時…
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早春の少年 ☆☆☆☆

(早春の少年 / 栗本 薫 / 講談社文庫 2004) 副題が「伊集院大介の誕生」となっているように、中学生時代の伊集院大介を主人公とした「十六歳の肖像」ならぬ「十四歳の肖像」です。 時は高度成長期――。山間の地方都市、平野市も都市開発や工業化、より大きな周辺都市のベッドタウン化などの波が押し寄せています。閉鎖的な田舎町だっ…
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剣と薔薇の夏(上・下) ☆☆☆☆

(剣と薔薇の夏 上・下 / 戸松 敦矩 / 創元推理文庫 2005) 2005年の日本推理作家協会賞を受賞した重厚な歴史ミステリです。作者の戸松さんは初読みですが(実はこれまで名前も知りませんでした)、たいへん寡作な作家で、数冊のミステリを出しているだけとのこと(本作は執筆開始から完成まで17年かかったとか)。 舞台は南北戦…
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殺人暦 ☆☆☆

(殺人暦 / 横溝 正史 / 角川文庫 1978) 戦前の昭和6年(1931年)~8年(1933年)にかけて発表された中短篇を集めた、作者の初期作品集です。表題作以下、6篇が収録されています。 「恐怖の部屋」:人気イケメン俳優の良一は、プロダクション社長・河村の妻で女優の蘭子と不倫関係にありました。それを知った河村は、残虐で…
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謎の暗号 ☆☆☆

(謎の暗号 / 森下 雨村 / 少年倶楽部文庫 1975) 昭和8年(1933年)から翌年にかけて、『少年倶楽部』に連載された探偵・謀略スパイ小説。作者の森下さんは、作家というより。雑誌『新青年』の初代編集長として知られているのではないでしょうか。 主人公のフジーこと東郷富士夫は、アメリカ帰りの14歳(両親は日本人ですが、す…
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灰の迷宮 ☆☆☆☆☆

(灰の迷宮 / 島田 荘司 / 光文社文庫 2002) 『吉敷竹史シリーズ』の第8巻です。 昭和62年2月、新宿のバスターミナルで発生したバス放火(未遂)事件は、7年前の8月に起きた実際のバス放火事件(これは「新宿西口バス放火事件」として知られています)と酷似していました。発車待ちをしていた中野車庫行きのバスの後部扉から浮浪…
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水曜日のジゴロ ☆☆☆

(水曜日のジゴロ / 栗本 薫 / 講談社文庫 2005) 副題「伊集院大介の探求」からもお分りのように、『伊集院大介』シリーズの長篇です。「魔女のソナタ」で初登場し、以降六本木を舞台とする際は準レギュラーとして登場する男装の麗人、女性専用のバー“クラブ・樹”のオーナー兼マスターを務める藤島樹が主人公で語り手を務めます。「魔女のソ…
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百鬼徒然袋 雨 ☆☆☆☆

(百鬼徒然袋 雨 / 京極 夏彦 / 講談社文庫 2005) 『京極堂』シリーズの外伝とも言うべき作品集。破天荒私立探偵・榎木津礼二郎が主役(?)を務める中篇(それぞれ200ページを超える長さですので“短めの長篇”と言ってもいいのですが、京極さん作品の標準で行けば“中篇”でしょう(^^;)が3篇、収められています。 3篇とも、語…
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桜闇 ☆☆☆☆

(桜闇 / 篠田 真由美 / 講談社文庫 2005) 『建築探偵桜井京介の事件簿』の第7巻で、初の短篇集です。京介の他、レギュラーの蒼、栗山深雪、神代教授らが主人公(または語り手)を務める作品が10篇、収められています。収録作品は、シリーズ全体を貫く時間軸の様々な位置に該当しますが、巻末に年表がありますので、各長篇で描かれているエ…
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マリオネット園 ☆☆☆☆

(マリオネット園 / 霧舎 巧 / 講談社文庫 2005) 《あかずの扉》研究会シリーズの第4作。 本シリーズは、事件などのストーリーは各話で完結しているものの、共通した背景があり、レギュラー陣の人間関係は時系列を追って変化していきますので、シリーズ順に読むことをお勧めします。特に今回は、第1作「ドッペルゲンガー宮」と深い関係が…
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木乃伊男 ☆☆

(木乃伊男 / 蘇部 健一 / 講談社文庫 2005) 以前に同じ作者の「動かぬ証拠」というユニークな短篇集を読んでいますが、本作も同じくイラストレイテッド・ミステリとでもいうべき作品です。両作品とも創元のイラストレイテッドSFと異なり、掲載されているイラストが謎解きの大きなカギとなるというものですが、前者が短篇集なのに対し、本作…
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白蠟仮面 ☆☆

(白蠟仮面 / 横溝 正史 / 角川文庫 1981) ジュブナイル・ミステリ作品集。長篇「白蠟仮面」のほか、少女雑誌に発表された短篇2作品が収められています。 「白蠟仮面」:交通事故を起こしたトラックがダイヤ密輸団に関係があるのではないかと疑った探偵小僧こと御子柴進は、トラックを追って麻布の古びた洋館に入り込みますが、捕まっ…
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ヘーメラーの千里眼(上・下) ☆☆☆☆☆

(ヘーメラーの千里眼 上・下 / 松岡 圭祐 / 小学館文庫 2005) 『千里眼』シリーズの長篇第9作です。松岡さんの初期作品は、最初に入手した流れから、ずっと小学館文庫版を読んでいますが、現在は角川文庫から「クラシックシリーズ」として加筆修正された完全版が出ていますので、そちらを読むのが妥当でしょう(小学館文庫版は、現在では「…
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追跡 ☆☆☆

(追跡 / 高木 彬光 / 角川文庫 1979) 人権派弁護士・百谷泉一郎が活躍する社会派ミステリですが、本作は昭和20年代に札幌で実際に起きた警官射殺事件で、日本の裁判史上に残る冤罪事件と言われる「白鳥事件」を下敷きにしている異色篇です。実際の裁判結果に疑問と義憤を抑えられなかった作者が、小説の形で自分の見解を世に出したというこ…
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触身仏 ☆☆☆☆

(触身仏 / 北森 鴻 / 新潮文庫 2005) 「凶笑面」に続く民俗学ミステリー、『蓮丈那智フィールドファイル』の第2巻です。主役の蓮丈那智(男装の麗人が似合いそうな、異端の民俗学者)とワトスン役の助手・内藤三國につきましては、「凶笑面」の記事で紹介していますが、この巻では前巻では紹介されなかった二人の内面まで踏み込んだ描写があ…
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真説ルパン対ホームズ ☆☆☆☆

(真説ルパン対ホームズ / 芦辺 拓 / 創元推理文庫 2005) タイトル作品を始めとして、20世紀初頭から前半のミステリ黄金時代を彩る名探偵や名作へのパスティーシュ8篇を収めた作品集です。「名探偵博覧会1」という副題が付されています。 「真説ルパン対ホームズ」:ルパン・シリーズの作者ルブランは、「ルパン対ホームズ」の他、…
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空を飛ぶパラソル ☆☆☆

(空を飛ぶパラソル / 夢野 久作 / 角川文庫 1979) 「人間腸詰」に続く、角川文庫版夢野久作作品集。同じ古書市で手に入れたものです。初期から中期の作品が8篇、収録されています。 「空を飛ぶパラソル」:新聞ダネを探していた地方新聞の記者は、鉄道に飛び込もうとしている若い娘を見つけますが、止めようとせず、そのまま自殺させ…
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幽霊鉄仮面 ☆☆

(幽霊鉄仮面 / 横溝 正史 / 角川文庫 1981) “探偵小僧”こと御子柴進の初登場作で、作者のジュブナイル長篇としては最長のものです(後述のように、長さによる弊害も出ているようですが(^^;)。 都下の新聞に、日本の昔話をネタにして無気味な広告が出されます。「カチカチ山」や「舌切り雀」、「猿蟹合戦」などのクライマックス…
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人間腸詰 ☆☆

(人間腸詰 / 夢野 久作 / 角川文庫 1978) 昭和50年代に刊行された、角川文庫版夢野久作作品集の1冊。作者の最晩年、昭和9年~11年に書かれた作品が8篇、収められています。 作者の作品集としては、ちくま文庫から決定版ともいえる『夢野久作全集』が出ており、そちらを揃えているところですが(1巻と3巻が既読)、角川文庫版も米…
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ハイカラ右京探偵全集 ☆☆☆☆☆

(ハイカラ右京探偵全集 / 日影 丈吉 / 講談社大衆文学館 1996) 「ハイカラ右京」シリーズは、現代教養文庫版「ハイカラ右京探偵暦」を高校時代に読んでいます。本書は、教養文庫版13篇に、その後に発表された2篇「明治吸血鬼」、「狼男の恋」を加えて、全15篇を網羅した決定版です。 時は明治中期――主人公の右京慎策(本名かどうか…
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猿島館の殺人 ☆☆☆☆

(猿島館の殺人 / 折原 一 / 光文社文庫 1995) 「鬼面村の殺人」に続く、黒星警部とトラベルライターの葉山虹子が活躍――というより事件を引っ掻き回す、スラップスティック本格ミステリの第2弾です。 葉山虹子は、旅行雑誌の“東京近郊の隠れたデートスポット”という取材で、横須賀沖に位置する無人島・猿島に渡ります(猿島は実在…
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ミステリ・オペラ(上・下) ☆☆☆☆

(ミステリ・オペラ 上・下 / 山田 正紀 / ハヤカワ文庫JA 2005) 2002年の本格ミステリ大賞と日本推理作家協会賞を受賞した、文庫本上下で1200ページ近くになる大作ミステリです。平成元年の東京と昭和13年の満州にまたがって物語が錯綜する凝った構成のため、ストーリーを紹介するのも一苦労なのですが(笑)、できるだけ未読の…
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「白鳥」の殺人 ☆☆☆

(「白鳥」の殺人 / 折原 一 / 光文社文庫 1994) 「鬼面村の殺人」に続く光文社文庫版第2弾でしたので、こちらも黒星警部を主人公とするドタバタミステリかと思っていましたが、アリバイ崩しのシリアスな本格謎解きミステリでした。 親不知近くの信越本線で特急「白鳥」に飛び込もうとする青年と、「白鳥」の写真を取りに来た旅行雑誌…
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人形幻戯 ☆☆☆☆

(人形幻戯 / 西澤 保彦 / 講談社文庫 2005) 『チョーモンイン』シリーズの第3短篇集です。 短篇集ですので、どの作品でもレギュラー(準レギュラー含む)が全員集合するわけではなく、「超能力者問題秘密対策委員会」(略して『チョーモンイン』)の補導員・神麻嗣子と神余響子、ミステリ作家の保科匡緒、能解警部(美人の女性キャリア)…
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カウンセラー ☆☆☆☆

(カウンセラー / 松岡 圭祐 / 小学館文庫 2005) 臨床心理士・嵯峨敏也が主人公を務める『催眠』シリーズの第3作です。作者のデビュー作「催眠」で初登場し、時代を遡った「後催眠」でも主役を張った嵯峨は、その後は『千里眼』シリーズでも岬美由紀の協力者として活躍してきましたが、控えめで穏やかな性格のためか、他のキャラクターに比べ…
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競作 五十円玉二十枚の謎 ☆☆☆

(競作 五十円玉二十枚の謎 / 若竹 七海ほか / 創元推理文庫 2000) ミステリ作家、若竹七海さんが学生時代にアルバイトしていた書店で遭遇した奇妙な出来事に関して、事の真相を小説化したものを公募し、アマチュアから寄せられた優秀作品6篇に加え、プロのミステリ作家による7篇(?)の解答も収録されています。 「五十円玉二十枚…
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白仙境 ☆☆☆

(白仙境 / 牧 逸馬 / 現代教養文庫 1975) 「第七の天」に続く、作者の小説集第2巻。これで、「世界怪奇実話」全4巻と合わせ、現代教養文庫版の牧逸馬名義での作品集はコンプしたことになります。同じ作者の現代教養文庫版・谷譲次名義の作品集もすべて入手済みですので、いつか(笑)登場。 本書には、中篇「白仙境」をはじめ13作品が…
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