テーマ:ミステリ・日本

天使の復讐 ☆☆☆☆

(天使の復讐 / 三好 徹 / 講談社文庫 1977) 先日亡くなった三好徹さんの代表作の一つ『天使』シリーズの第2巻です(講談社文庫版では「天使 全作品」と銘打たれています)。第1巻の「天使の唄」を読んだのが高校時代で、それ以来、縁がなかったのですが、古書店などで安く見かけるようになり、いったんシリーズを読み始めた以上は最後まで…
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黄色い目をした猫の幸せ ☆☆☆☆

(黄色い目をした猫の幸せ / 高里 椎奈 / 講談社文庫 2005) 『薬屋探偵妖綺談』の第2巻です。出版されたのは2番目ですが、書かれたのは第1巻「銀の檻を溶かして」よりも前で、本巻が実質的な第1作だそうです。 主人公3人組(正しくは3妖怪組(^^;)についての詳細は、第1巻の記事をご覧ください。ちなみに本巻の表紙イラストの中…
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試験に出ないパズル ☆☆☆

(試験に出ないパズル / 高田 崇史 / 講談社文庫 2005) 「試験に出るパズル」、「試験に敗けない密室」に続く『千葉千波の事件日記』のシリーズ第3作です。浪人生の語り手“ぴいくん”、身分も外見も浪人(笑)の饗庭慎之介、文武両道のさわやかイケメン高校2年生・千葉千波の3人が出会った奇妙な事件が描かれます。第1作が春から初夏、第…
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虎の牙/透明怪人 ☆☆☆

(虎の牙/透明怪人 / 江戸川 乱歩 / 江戸川乱歩推理文庫 1987) 引き続き、乱歩の少年探偵団もので、「怪奇四十面相」の直前に書かれた長篇2作です。こちらは、「怪奇四十面相」や「宇宙怪人」に比べて、比較的まとも(笑)です。 「虎の牙」:世田谷区の屋敷町の空き地で野球をしていた少年たちの前に、奇妙ないでたちの初老の男が現…
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怪奇四十面相/宇宙怪人 ☆☆

(怪奇四十面相/宇宙怪人 / 江戸川 乱歩 / 江戸川乱歩推理文庫 1988) 以前の記事にも書きましたが、ミステリを読み始めた中学時代、乱歩作品で入手できたのは角川文庫版のみでしたが、そこにはジュブナイルものは収録されておらず、タイトルだけは知っていて実物を手に取れない時代が続きました。ですがその後、講談社から出た江戸川乱歩推理…
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事件 ☆☆☆☆☆

(事件 / 大岡 昇平 / 双葉文庫 1999) 1978年に第31回日本推理作家協会賞(長篇部門)を受賞した、ドキュメント・タッチの事件小説です(リアルな法廷ミステリとして出色です)。作者の大岡昇平さんは、「俘虜記」「野火」といった戦記文学、「武蔵野夫人」などの作者として知ってはいましたが、ジャンルが守備範囲外(笑)のため、これ…
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二十世紀鉄仮面 ☆☆

(二十世紀鉄仮面 / 小栗 虫太郎 / 扶桑社文庫 2001) 扶桑社文庫版『昭和ミステリ秘宝』の1冊。「失楽園殺人事件」(読んだのは2004年でした(^^;)と合わせて、探偵役・法水麟太郎が登場する中短篇(長篇「黒死館殺人事件」を除く)がすべて収録されています。 法水が登場する中短篇2作以外にも、絶筆である「悪霊」、拾遺篇とも…
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猫丸先輩の推測 ☆☆☆

(猫丸先輩の推測 / 倉知 淳 / 講談社文庫 2005) 『猫丸先輩』シリーズの第3作品集です。現在、創元推理文庫から出ている「夜届く」は、同じ内容ですので、間違ってダブって買わないように(もう少しで、やらかすところでした(^^;)。 猫丸先輩の飄々としたキャラクターについては、第1作品集「日曜の夜は出たくない」の記事をご覧く…
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中空 ☆☆☆

(中空 / 鳥飼 否宇 / 角川文庫 2004) 先日読んだ「密林」の作者のデビュー長篇。2001年の「横溝正史ミステリ大賞」の優秀賞受賞作です。当然ながら、「密林」でも探偵役を務めた自称“観察者”こと鳶山久志と、ワトスン役(「密林」には登場していません)の女性カメラマン猫田夏海(鳶山の大学のサークルの後輩)の初登場作でもあります…
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ファンレター ☆☆☆

(ファンレター / 折原 一 / 講談社文庫 1999) 「覆面作家」西村香を狂言回し(主人公とは言えないかも)とする連作短篇集。元祖(?)覆面作家である北●薫氏に捧げられています。なお、作者には「覆面作家」という長篇がありますが、内容に関連性はありません。テイストは「天井裏の散歩者」に似ています。 「エピローグ」を含め、10作…
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羽衣伝説の記憶 ☆☆☆☆

(羽衣伝説の記憶 / 島田 荘司 / 光文社文庫 2001) 『吉敷竹史シリーズ』の第12巻です。今回は番外篇とも言えるもので、「北の夕鶴2/3の殺人」の続編にあたり、吉敷竹史と別れた妻・通子のその後が描かれ、「北の夕鶴」事件の解決後も吉敷のもとへ戻ろうとしなかった通子の秘められた気持ちが明らかになります。 警視庁捜査一課の…
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密林 ☆☆☆

(密林 / 鳥飼 否宇 / 角川文庫 2003) この作者は初読みです。裏表紙の紹介文に引かれ、予備知識なしに読み始めました。 勤務先の金融会社を辞めて昆虫採集のプロ(つまり昆虫の販売業者)になろうとしている松崎と、子供時代からの親友で広告会社勤務の柳澤は、柳澤の休みを利用して、沖縄本島の"やんばるの森"を訪ねていました。オ…
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伏魔殿 ☆☆☆☆

(伏魔殿 / 松岡 圭祐 / 徳間文庫 2001) 以前に読んだ「バグ」と同じく、シリーズではない単発作品です。 愛知県の地方都市・生稲市(架空の町です)の布施宮神社では、毎年2月、日本三大奇祭の一つに数えられる「諸肌祭り」が行われています。市民から選ばれた神人(しんのびと)に向かって、褌だけを身に着けた2万人の裸男(はだか…
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殺人迷路・悪霊物語 ☆☆

(殺人迷路・悪霊物語 / 江戸川 乱歩ほか / 春陽文庫 / 1993) 春陽文庫版「合作探偵小説」シリーズ(より正確には「リレー探偵小説」ですが)の1冊。内外のリレー式探偵小説・ミステリにつきましては、過去の「女妖」の記事などをご覧ください。 戦前(昭和7~8年)の「殺人迷路」と戦後(昭和29年)の「悪霊物語」の2篇が収められ…
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麻雀事件簿 ☆☆

(麻雀事件簿 / 佐野 洋 / 徳間文庫 1985) 著者の佐野さんは、昭和から平成にかけて活躍したミステリ作家ですが、かなり作品数が多かったのと、いわゆる社会派ミステリに近かったため守備範囲から外し、読んだのはSFミステリ「透明受胎」ほか数冊だけでした。一方、麻雀が趣味で、福地泡介さんの麻雀エッセイなどにも登場しており、冷静で緻…
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奇想、天を動かす ☆☆☆☆

(奇想、天を動かす / 島田 荘司 / 光文社文庫 2003) 『吉敷竹史シリーズ』の第11巻です。 平成元年、浅草・仲見世の乾物屋で400円の駄菓子を買った浮浪者風の老人が、消費税12円(当時は導入当初で、消費税は3%でした)を請求されたのに払おうとせず、追ってきた女主人をナイフで刺殺するという事件が発生します。老人は、小…
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赤緑黒白 ☆☆☆

(赤緑黒白 / 森 博嗣 / 講談社文庫 2005) Vシリーズの第10巻(最終巻)です。 マンションの駐車場で射殺された男性は、全身に赤い塗料をスプレーされており、真っ赤でした。メタナチュラル協会(MNI)という宗教団体の会計係を務めていた被害者の名前は、赤井寛でした。数日後、保呂草潤平の部屋を、田口美登里という女性が訪れ…
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魔神の遊戯 ☆☆☆☆

(魔神の遊戯 / 島田 荘司 / 文春文庫 2005) スコットランドのネス湖畔を舞台に御手洗潔が活躍するミステリ。御手洗が教授として在籍しているスウェーデンのウプサラ大学医学部の同僚を相手に、御手洗が過去に体験した事件を語るという体裁になっています。 御手洗がロンドンで出会ったロドニー・ラーヒムという画家(?)は、数奇な人…
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僧正の積木唄 ☆☆☆☆

(僧正の積木唄 / 山田 正紀 / 文春文庫 2005) タイトルから想像できるように、ヴァン・ダインの「僧正殺人事件」を下敷きにし(もちろん、ファイロ・ヴァンス、マーカム地方検事、ヒース部長も登場)、若き日の金田一耕助が探偵役を務めるという、オールドファンにはたまらない道具立てのミステリです。 ニューヨークを震撼させた「僧…
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千里眼とニュアージュ(上・下) ☆☆☆☆

(千里眼とニュアージュ 上・下 / 松岡 圭祐 / 小学館文庫 2005) 『千里眼』シリーズの長篇第11作です(現在では角川文庫から「完全版」が出ています)。岬美由紀と、「蒼い瞳とニュアージュ」の主人公、コギャル風臨床心理士の一ノ瀬恵梨香がそろい踏みするコラボレーション作品(それ以上に深い関わりがあるのですが)です。 日本…
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修道女マリコ ☆☆☆☆

(修道女マリコ / 久美 沙織 / 扶桑社文庫 1994) 修道女にして心理学者(聖華大学心理学部助教授)の小原摩利子が探偵役を務めるミステリ、『修道女マリコ』シリーズの第1巻です。 アンジェラ修道会(聖アンジェラは実在しますが、アンジェラ会という団体は架空のものです)が経営する女子学生寮・聖泉寮で、3月のある日、寮生のひと…
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女囮捜査官3 聴覚 ☆☆☆☆

(女囮捜査官3 聴覚 / 山田 正紀 / 幻冬舎文庫 1998) 『五感推理シリーズ』の第3巻です。登場人物や設定は、第1巻「触覚」の記事をご覧ください。 なお、以下のストーリー紹介では、時系列を整理して記していますが、作中では誘拐事件に関わるリアルタイムな流れと、そこに至るまでの過去の経緯が交互に錯綜して描かれており、サスペン…
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試験に敗けない密室 ☆☆☆

(試験に敗けない密室 / 高田 崇史 / 講談社文庫 2005) 『千葉千波の事件日記』シリーズの第2巻です。短篇連作集だった第1巻と異なり、今回は長篇です。 夏休みの終わりに合わせ、高校2年生の千葉千波と浪人生の語り手(通称“八丁堀”または“ぴいくん”)と饗庭慎之介は(3人についての詳細は、第1作の記事をご覧ください)、千…
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試験に出るパズル ☆☆☆☆

(試験に出るパズル / 高田 崇史 / 講談社文庫 2004) 「QED」シリーズで知られる作者の別シリーズ(いくつもあるので、ついていくのが大変です(^^;)のひとつ『千葉千波の事件日記』シリーズの第1作です。 主人公(探偵役)の千葉千波は、容姿端麗・頭脳明晰・父は資産家という非の打ちどころのない高校2年生ですが、パズル好…
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千里眼 トランス・オブ・ウォー(上・下) ☆☆☆☆☆

(千里眼 トランス・オブ・ウォー 上・下 / 松岡 圭祐 / 小学館文庫 2005) 『千里眼』シリーズの長篇第10作です。 前作「ヘーメラーの千里眼」と同様、リアルタイムの事件のみならず、自衛隊時代の岬美由紀(前作の回想シーンで描かれた訓練生時代の後のようです)の苦悩や葛藤にも半分近くのページが費やされます(上巻の大部分が、こ…
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幽体離脱殺人事件 ☆☆☆

(幽体離脱殺人事件 / 島田 荘司 / 光文社文庫 2000) 『吉敷竹史シリーズ』の第10巻です。 吉敷は、ふと立ち寄った有楽町の居酒屋で、京都の証券会社から出張してきたという小瀬川杜夫と知り合います。泥酔した小瀬川は家庭にも居場所がないことをさんざん嘆いた後、ホテルに送ってくれた吉敷に感謝して、名刺を渡します。数日後、三重県…
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狂桜記 ☆☆☆

(狂桜記 / 栗本 薫 / 角川文庫 2005) 副題が「大正浪漫伝説」となっているように、『六道ヶ辻』シリーズと同じ(架空の?)大正時代を舞台にしたゴシック・ホラー・ミステリです。 東京まで列車で1時間ほどの関東地方の地方都市・南吾野(海と山が近くにあるという描写から、湘南のどこかがモデルと思われます)の名家、柏木家の屋敷…
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女囮捜査官2 視覚 ☆☆☆☆

(女囮捜査官2 視覚 / 山田 正紀 / 幻冬舎文庫 1998) 『五感推理シリーズ』の第2巻です。登場人物や設定の詳細は、第1巻「触覚」の記事をご覧ください。 首都高速南池袋パーキングエリアで大事故が発生します。深夜の2時、居眠り運転のトラックが突っ込んでタンクローリーに衝突し、漏れたガソリンに引火して駐車中の何台もの車を…
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宇宙神の不思議 ☆☆☆☆

(宇宙神の不思議 / 二階堂 黎人 / 角川文庫 2005) 水乃サトルが探偵役を務めるミステリシリーズの第5作ですが、大学生時代のサトルを描く「~の不思議」ものとしては「奇跡島の不思議」に続く第2作です。「奇跡島」を読んだのは15年以上前で、ストーリーなどまったく忘れていましたが、あの島で事件に巻き込まれてサトルに救われた武田シ…
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血蝙蝠 ☆☆☆

(血蝙蝠 / 横溝 正史 / 角川文庫 1981) 戦前の昭和13~16年に発表された短篇のうち、それまで単行本に収録されていなかった作品を集めたもので、拾遺集とも言うべき作品集です。横溝さんには珍しい純粋SF(!)を含む9作品が収録されています。 「花火から出た話」:下宿でのらくら暮らしていた船員上がりの風間は、物故した高…
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