テーマ:ミステリ・日本

千里眼 トランス・オブ・ウォー(上・下) ☆☆☆☆☆

(千里眼 トランス・オブ・ウォー 上・下 / 松岡 圭祐 / 小学館文庫 2005) 『千里眼』シリーズの長篇第10作です。 前作「ヘーメラーの千里眼」と同様、リアルタイムの事件のみならず、自衛隊時代の岬美由紀(前作の回想シーンで描かれた訓練生時代の後のようです)の苦悩や葛藤にも半分近くのページが費やされます(上巻の大部分が、こ…
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幽体離脱殺人事件 ☆☆☆

(幽体離脱殺人事件 / 島田 荘司 / 光文社文庫 2000) 『吉敷竹史シリーズ』の第10巻です。 吉敷は、ふと立ち寄った有楽町の居酒屋で、京都の証券会社から出張してきたという小瀬川杜夫と知り合います。泥酔した小瀬川は家庭にも居場所がないことをさんざん嘆いた後、ホテルに送ってくれた吉敷に感謝して、名刺を渡します。数日後、三重県…
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狂桜記 ☆☆☆

(狂桜記 / 栗本 薫 / 角川文庫 2005) 副題が「大正浪漫伝説」となっているように、『六道ヶ辻』シリーズと同じ(架空の?)大正時代を舞台にしたゴシック・ホラー・ミステリです。 東京まで列車で1時間ほどの関東地方の地方都市・南吾野(海と山が近くにあるという描写から、湘南のどこかがモデルと思われます)の名家、柏木家の屋敷…
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女囮捜査官2 視覚 ☆☆☆☆

(女囮捜査官2 視覚 / 山田 正紀 / 幻冬舎文庫 1998) 『五感推理シリーズ』の第2巻です。登場人物や設定の詳細は、第1巻「触覚」の記事をご覧ください。 首都高速南池袋パーキングエリアで大事故が発生します。深夜の2時、居眠り運転のトラックが突っ込んでタンクローリーに衝突し、漏れたガソリンに引火して駐車中の何台もの車を…
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宇宙神の不思議 ☆☆☆☆

(宇宙神の不思議 / 二階堂 黎人 / 角川文庫 2005) 水乃サトルが探偵役を務めるミステリシリーズの第5作ですが、大学生時代のサトルを描く「~の不思議」ものとしては「奇跡島の不思議」に続く第2作です。「奇跡島」を読んだのは15年以上前で、ストーリーなどまったく忘れていましたが、あの島で事件に巻き込まれてサトルに救われた武田シ…
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血蝙蝠 ☆☆☆

(血蝙蝠 / 横溝 正史 / 角川文庫 1981) 戦前の昭和13~16年に発表された短篇のうち、それまで単行本に収録されていなかった作品を集めたもので、拾遺集とも言うべき作品集です。横溝さんには珍しい純粋SF(!)を含む9作品が収録されています。 「花火から出た話」:下宿でのらくら暮らしていた船員上がりの風間は、物故した高…
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畸形の天女 ☆☆☆

(畸形の天女 / 江戸川 乱歩ほか / 春陽文庫 1993) 先日の「黒い虹」に続き、春陽文庫版『合作探偵小説』シリーズの第5巻です。戦前の「黒い虹」と異なり、こちらは昭和28年から翌年にかけて探偵雑誌「宝石」に連載されたリレー小説ですが、4名の執筆者は乱歩以下、大下 宇陀児、角田 喜久雄、木々 高太郎という一流どころが揃っていま…
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黒い虹 ☆☆☆

(黒い虹 / 江戸川 乱歩ほか / 春陽文庫 1993) 春陽文庫版『合作探偵小説』シリーズ(全6冊)の第4巻です。第2巻「江川蘭子」と第6巻「女妖」は過去に読んでいますし、残りの3冊も購入済みですので、そのうち登場。内外のリレー方式で書かれたミステリ作品については、上記の記事をご覧ください。 本作は、戦前の昭和9年に雑誌「…
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マスグレイヴ館の島 ☆☆☆

(マスグレイヴ館の島 / 柄刀 一 / 光文社文庫 2005) 作者の第6長篇。タイトルから明らかなように(わかる人にしかわかりませんが(^^;)、シャーロック・ホームズへのパスティーシュ作品です。イングランド、ノーフォーク近くの岬と小島を舞台に、シャーロッキアンの、シャーロッキアンによる、シャーロッキアンのためのイベントにからむ…
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夜は千の鈴を鳴らす ☆☆☆

(夜は千の鈴を鳴らす / 島田 荘司 / 光文社文庫 2001) 『吉敷竹史シリーズ』の第9巻です。 国鉄が民営化されてJRになった翌年の昭和63年――当時は、ブルートレインを初めとする寝台特急が日本全国を結んでいました。代表的な寝台特急、東京発の「あさかぜ1号」が福岡駅へ到着した時、「デュエット」と呼ばれる二人用コンパートメン…
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予知夢 ☆☆☆

(予知夢 / 東野 圭吾 / 文春文庫 2003) 『探偵ガリレオ』のシリーズ第2作。第1作に続き(読んだのは15年も前ですが(^^;)、今回も短篇集です(初長篇は、第3作「容疑者Xの献身」。そのうち登場)。 前作同様、警視庁捜査一課の草薙刑事が、オカルトめいた怪奇な事件にぶつたるたびに、友人の物理学者で帝都大学助教授の湯川学の…
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女囮捜査官1 触覚 ☆☆☆☆

(女囮捜査官1 触覚 / 山田 正紀 / 幻冬舎文庫 1998) 『五感推理シリーズ』の第1巻です。1巻の「触覚」から始まって、「視覚」、「聴覚」、「嗅覚」、「味覚」と続きます。読んだのは幻冬舎文庫版ですが、直近では朝日文庫から「おとり捜査官」というタイトルで再刊されていますので、そちらのほうが入手しやすいかもしれません(同じシリ…
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日本探偵小説全集8 久生十蘭集 ☆☆☆☆

(日本探偵小説全集8 久生十蘭集 / 久生 十蘭 / 創元推理文庫 1988) 創元推理文庫版「日本探偵小説全集」の第8巻です。この作者については、過去に現代教養文庫版『久生十蘭傑作選』全5巻(「魔都」、「黄金遁走曲」、「地底獣国」「昆虫図」、「無月物語」)と、遺作となった「肌色の月」を読んでいます。ミステリ、怪奇幻想小説、伝奇冒…
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鮎川哲也名作選 ☆☆☆

(鮎川哲也名作選 / 鮎川哲也 / 河出文庫 2002) 河出文庫版『本格ミステリコレクション』の第4巻です。このシリーズの他の巻は比較的マイナーな(失礼)作家さんなのに対し、今回の鮎川さんはビッグネーム。そのため、他の巻とは異なる編集方針を取っているそうです。鮎川さんの「傑作選」などは、これまで数多く出版されてきており、それらと…
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亜智一郎の恐慌 ☆☆☆☆

(亜智一郎の恐慌 / 泡坂 妻夫 / 創元推理文庫 2004) 江戸末期を舞台にした時代ミステリ短篇集です。 タイトルからおわかりのように、主人公の亜智一郎は、亜愛一郎のご先祖様(笑)。江戸城の雲見番(本書だけの設定で、実際に存在していた役職ではないようです。ひたすら星や雲の動きを観察して天変地異を予測する役目で、要するに江戸時…
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早春の少年 ☆☆☆☆

(早春の少年 / 栗本 薫 / 講談社文庫 2004) 副題が「伊集院大介の誕生」となっているように、中学生時代の伊集院大介を主人公とした「十六歳の肖像」ならぬ「十四歳の肖像」です。 時は高度成長期――。山間の地方都市、平野市も都市開発や工業化、より大きな周辺都市のベッドタウン化などの波が押し寄せています。閉鎖的な田舎町だっ…
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剣と薔薇の夏(上・下) ☆☆☆☆

(剣と薔薇の夏 上・下 / 戸松 敦矩 / 創元推理文庫 2005) 2005年の日本推理作家協会賞を受賞した重厚な歴史ミステリです。作者の戸松さんは初読みですが(実はこれまで名前も知りませんでした)、たいへん寡作な作家で、数冊のミステリを出しているだけとのこと(本作は執筆開始から完成まで17年かかったとか)。 舞台は南北戦…
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殺人暦 ☆☆☆

(殺人暦 / 横溝 正史 / 角川文庫 1978) 戦前の昭和6年(1931年)~8年(1933年)にかけて発表された中短篇を集めた、作者の初期作品集です。表題作以下、6篇が収録されています。 「恐怖の部屋」:人気イケメン俳優の良一は、プロダクション社長・河村の妻で女優の蘭子と不倫関係にありました。それを知った河村は、残虐で…
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謎の暗号 ☆☆☆

(謎の暗号 / 森下 雨村 / 少年倶楽部文庫 1975) 昭和8年(1933年)から翌年にかけて、『少年倶楽部』に連載された探偵・謀略スパイ小説。作者の森下さんは、作家というより。雑誌『新青年』の初代編集長として知られているのではないでしょうか。 主人公のフジーこと東郷富士夫は、アメリカ帰りの14歳(両親は日本人ですが、す…
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灰の迷宮 ☆☆☆☆☆

(灰の迷宮 / 島田 荘司 / 光文社文庫 2002) 『吉敷竹史シリーズ』の第8巻です。 昭和62年2月、新宿のバスターミナルで発生したバス放火(未遂)事件は、7年前の8月に起きた実際のバス放火事件(これは「新宿西口バス放火事件」として知られています)と酷似していました。発車待ちをしていた中野車庫行きのバスの後部扉から浮浪…
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水曜日のジゴロ ☆☆☆

(水曜日のジゴロ / 栗本 薫 / 講談社文庫 2005) 副題「伊集院大介の探求」からもお分りのように、『伊集院大介』シリーズの長篇です。「魔女のソナタ」で初登場し、以降六本木を舞台とする際は準レギュラーとして登場する男装の麗人、女性専用のバー“クラブ・樹”のオーナー兼マスターを務める藤島樹が主人公で語り手を務めます。「魔女のソ…
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百鬼徒然袋 雨 ☆☆☆☆

(百鬼徒然袋 雨 / 京極 夏彦 / 講談社文庫 2005) 『京極堂』シリーズの外伝とも言うべき作品集。破天荒私立探偵・榎木津礼二郎が主役(?)を務める中篇(それぞれ200ページを超える長さですので“短めの長篇”と言ってもいいのですが、京極さん作品の標準で行けば“中篇”でしょう(^^;)が3篇、収められています。 3篇とも、語…
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桜闇 ☆☆☆☆

(桜闇 / 篠田 真由美 / 講談社文庫 2005) 『建築探偵桜井京介の事件簿』の第7巻で、初の短篇集です。京介の他、レギュラーの蒼、栗山深雪、神代教授らが主人公(または語り手)を務める作品が10篇、収められています。収録作品は、シリーズ全体を貫く時間軸の様々な位置に該当しますが、巻末に年表がありますので、各長篇で描かれているエ…
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マリオネット園 ☆☆☆☆

(マリオネット園 / 霧舎 巧 / 講談社文庫 2005) 《あかずの扉》研究会シリーズの第4作。 本シリーズは、事件などのストーリーは各話で完結しているものの、共通した背景があり、レギュラー陣の人間関係は時系列を追って変化していきますので、シリーズ順に読むことをお勧めします。特に今回は、第1作「ドッペルゲンガー宮」と深い関係が…
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木乃伊男 ☆☆

(木乃伊男 / 蘇部 健一 / 講談社文庫 2005) 以前に同じ作者の「動かぬ証拠」というユニークな短篇集を読んでいますが、本作も同じくイラストレイテッド・ミステリとでもいうべき作品です。両作品とも創元のイラストレイテッドSFと異なり、掲載されているイラストが謎解きの大きなカギとなるというものですが、前者が短篇集なのに対し、本作…
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白蠟仮面 ☆☆

(白蠟仮面 / 横溝 正史 / 角川文庫 1981) ジュブナイル・ミステリ作品集。長篇「白蠟仮面」のほか、少女雑誌に発表された短篇2作品が収められています。 「白蠟仮面」:交通事故を起こしたトラックがダイヤ密輸団に関係があるのではないかと疑った探偵小僧こと御子柴進は、トラックを追って麻布の古びた洋館に入り込みますが、捕まっ…
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ヘーメラーの千里眼(上・下) ☆☆☆☆☆

(ヘーメラーの千里眼 上・下 / 松岡 圭祐 / 小学館文庫 2005) 『千里眼』シリーズの長篇第9作です。松岡さんの初期作品は、最初に入手した流れから、ずっと小学館文庫版を読んでいますが、現在は角川文庫から「クラシックシリーズ」として加筆修正された完全版が出ていますので、そちらを読むのが妥当でしょう(小学館文庫版は、現在では「…
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追跡 ☆☆☆

(追跡 / 高木 彬光 / 角川文庫 1979) 人権派弁護士・百谷泉一郎が活躍する社会派ミステリですが、本作は昭和20年代に札幌で実際に起きた警官射殺事件で、日本の裁判史上に残る冤罪事件と言われる「白鳥事件」を下敷きにしている異色篇です。実際の裁判結果に疑問と義憤を抑えられなかった作者が、小説の形で自分の見解を世に出したというこ…
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触身仏 ☆☆☆☆

(触身仏 / 北森 鴻 / 新潮文庫 2005) 「凶笑面」に続く民俗学ミステリー、『蓮丈那智フィールドファイル』の第2巻です。主役の蓮丈那智(男装の麗人が似合いそうな、異端の民俗学者)とワトスン役の助手・内藤三國につきましては、「凶笑面」の記事で紹介していますが、この巻では前巻では紹介されなかった二人の内面まで踏み込んだ描写があ…
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真説ルパン対ホームズ ☆☆☆☆

(真説ルパン対ホームズ / 芦辺 拓 / 創元推理文庫 2005) タイトル作品を始めとして、20世紀初頭から前半のミステリ黄金時代を彩る名探偵や名作へのパスティーシュ8篇を収めた作品集です。「名探偵博覧会1」という副題が付されています。 「真説ルパン対ホームズ」:ルパン・シリーズの作者ルブランは、「ルパン対ホームズ」の他、…
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