どーなつ ☆☆☆☆

(どーなつ / 北野 勇作 / ハヤカワ文庫JA 2005) 北野さんの作品は、これまで『異形コレクション』所収の短篇や、ホラーやダークファンタジー色の濃い「ハグルマ」、「人面町四丁目」を読んでいますが、本作はそれより前に書かれたもので、しかもデビュー以前の習作風の短篇のアイディアをベースに展開させたものだそうです。ダークなメルヘ…
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変容風の吹くとき ☆

(変容風の吹くとき / ジャック・L・チョーカー / 角川文庫 1990) 角川文庫Fシリーズから出ていた、『チェンジウィンド・サーガ』の第1巻です。とはいえ、Fシリーズの例にもれず(笑)「全8巻の長大な異世界ファンタジー」と見えを切っておきながら、2巻以降は刊行されていません。ただし、同じく1巻で打ち止めとなってしまった『エリン…
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古本綺譚 ☆☆☆☆

(古本綺譚 / 出久根 達郎 / 中公文庫 1993) 著者の出久根さんは、古本屋の店主であるとともに直木賞受賞の作家でありエッセイストでもあります。初読みの本書は著者のデビュー作品で、ほとんどは自分の店で出している古本目録の埋め草として書いたものだそうです。古書店主としての経験に基づくエッセイや創作が収められており、どこまでが事…
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悪魔の議定書 ☆☆

(悪魔の議定書 / 荒巻 義雄 / ケイブンシャ文庫 1990) 作者の、あまり有名でない(笑)伝奇シリーズ、『明王戦記』の第2巻です。今回読んだ文庫版では『魔界戦記』というシリーズ名になっていますが、現在では『明王戦記』に統一されているようです。第1巻「殺意の明王」を読んだのは昭和の時代(笑)で、ストーリーもすっかり忘れていまし…
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死体銀行 ☆☆☆

(死体銀行 / カトリーヌ・アルレー / 創元推理文庫 1985) アルレーの第18長篇。比較的後期の作品です。 作家のマルク・モレルが、ある朝ベッドで目覚めると、下半身をギプスで固められ、見知らぬ家の中で、見知らぬ家族に囲まれていました。マルクは「作家」とは言っても、芸能人などが書く「著作」のゴーストライターなので、名前は…
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死の匂い ☆☆

(死の匂い / カトリーヌ・アルレー / 創元推理文庫 1987) アルレーのデビュー長篇です(その3年後、第2作の「わらの女」が大ヒットすることになります)。市場を意識したのか、舞台はアメリカで登場人物もアメリカ人です。 語り手のステラは18歳、全米に巨大なマーケット・チェーンを持つ大富豪シンクレア・フォールディングの一人…
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ディアスポラ ☆☆☆☆

(ディアスポラ / グレッグ・イーガン / ハヤカワ文庫SF 2005) イーガンの第5長篇(SFとしては4作目)です。 タイトルの「ディアスポラ」(Diaspora)は「民族や人々の離散、集団移住」という意味で、大文字始まりの場合は旧約聖書に描かれる「バビロン虜囚後のユダヤ人の離散」を指します。そこから察せられるように、本作は…
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ペギー・スーii 蜃気楼の国へ飛ぶ ☆☆☆

(ペギー・スーii 蜃気楼の国へ飛ぶ / セルジュ・ブリュソロ / 角川文庫 2005) フランスのベストセラー・ファンタジー『ペギー・スー』シリーズの第2作です。 人類で唯一、お化け――“見えざる者”と呼ばれる性悪な怪物どもです――を見たり話したりすることができる14歳の少女ペギー・スー・フェアウェイ。なぜ彼女がそのような…
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マンク ☆☆

(マンク / マシュー・グレゴリー・ルイス / 国書刊行会 1995) 18世紀末、当時弱冠19歳だった作者が発表したゴシック・ロマンスの古典(?)の一つ。2011年に映画化もっされているようです(映画の内容は、小説に比べてかなりシンプルになっているようですが)。もともとは国書刊行会の「世界幻想文学大系」から上下巻で出ていましたが…
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回想のビュイック8(上・下) ☆☆☆☆

(回想のビュイック8 上・下 / スティーヴン・キング / 新潮文庫 2005) キングが2002年に発表した長篇です。 ペンシルヴェニア州の田舎町の州警察D分署に勤務するベテラン警官カート・ウィルコックスは、交通違反車両を止めて処理しようとしていましたが、そこへ酔っ払い運転のビュイックが突っ込んできて、カートは殉職してしま…
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ユーラリア国騒動記 ☆☆☆

(ユーラリア国騒動記 / A・A・ミルン / ハヤカワ文庫FT 2005) ハヤカワ文庫FT初期(No.15)のユーモア・ファンタジー。作者は「くまのプーさん」の作者(ミステリファンには「赤い館の秘密」の作者と言ったほうが通りがいいかも)ミルンです。 ユーラリア国は、隣国のバローディア国との間で全面戦争を始めようとしていまし…
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マルセル・エメ傑作短編集 ☆☆☆

(マルセル・エメ傑作短編集 / マルセル・エメ / 中公文庫 2005) 作者のカナ表記は「エイメ」とされることが多いようですが、本書の解説によれば「エメ」が原語の発音に近いのだそうです。いわゆる「奇妙な味」の作品が多い作家さんです。過去に「壁抜け男」という作品集を読んでいますが、本書との作品の重複はありませんでした。ちなみに本書…
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馬鹿者は金曜日に死ぬ ☆☆☆

(馬鹿者は金曜日に死ぬ / A・A・フェア / ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1988) 『クール&ラム』シリーズの第11長篇です。 タイトルは、カリフォルニア州では死刑が必ず金曜日に執行される事実(当時?)に由来していて、つまりバレるような殺人を犯す間抜けな奴は捕まって死刑になるよ、ということですね。 クール&ラム探偵事…
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ビバ! ドラゴン ☆☆☆

(ビバ! ドラゴン / ハヤカワ文庫FT編集部:編 / ハヤカワ文庫FT 2005) 「五つの壺」に続く、ハヤカワ文庫FT初期の『ファンタジイ傑作集』第2巻です。タイトルから明らかなように、今回のテーマは「ドラゴン」です。ドラゴンが主役となるファンタジイの中短篇が6作品、収められています。 「王さまの首の不思議な冒険」(ライ…
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マゼラン星雲への道 ☆☆☆

(マゼラン星雲への道 / クルト・マール&アルント・エルマー / ハヤカワ文庫SF 2019) ペリー・ローダン・シリーズの第605巻です。前半のエピソードは前巻の続きで、深淵でのアトランとジェン・サリクの行動が描かれ、後半では故郷銀河周辺に舞台が移ります。 「グレイの領主」(クルト・マール):スタルセンの地下、黄金ゾーンに…
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魔術師(上・下) ☆☆

(魔術師 上・下 / ジョン・ファウルズ / 河出文庫 1991) 映画化されたサイコ・サスペンス(というカテゴリーでいいのでしょうか)「コレクター」の作者ファウルズの、長篇第3作(「コレクター」がデビュー長篇です)。こちらも映画化されているとのことですが、ほとんど話題にならなかったようです。ジャンル分けが難しく、ミステリ、ロマン…
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猫は跳ぶ ☆☆☆☆

(猫は跳ぶ / 橋本 槙矩:編 / 福武文庫 1990) 副題は「イギリス怪奇傑作集」。英国の作家による怪奇小説を集めたアンソロジーですが、これは1980年に旺文社文庫から出たアンソロジー「夜光死体」の改定新版だそうです。「夜光死体」も買っちまっているんですが(笑)、まあ一部に作家や作品の入れ替えがあるようですので、併せて楽しむこ…
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オクトパスの呪縛 ☆☆☆

(オクトパスの呪縛 / アルント・エルマー&クルト・マール / ハヤカワ文庫SF 2019) ペリー・ローダン・シリーズの第604巻。前巻に引き続き、深淵でのアトランとサリクの行動が描かれます。 「オクトパスの呪縛」(アルント・エルマー):友愛団のプシオニカーの超能力で捕まってしまったアトランと深淵の第一階級市民(つまり最下…
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90年代SF傑作選〔下〕 ☆☆☆☆

(90年代SF傑作選〔下〕 / 山岸 真:編 / ハヤカワ文庫SF 2002) 引き続き、「90年代SF傑作選」の下巻です。 こちらには、中短篇10作品が収められています。 「マックたち」(テリー・ビッスン):繁華街で爆弾を爆破させ、百数十人の犠牲者を出した犯人に下された刑罰とは――犠牲者の遺族のもとには、それぞれ犯人のク…
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90年代SF傑作選〔上〕 ☆☆☆☆

(90年代SF傑作選〔上〕 / 山岸 真:編 / ハヤカワ文庫SF 2002) 「80年代SF傑作選」に続く、日本オリジナル編集の1990年代短篇SFのアンソロジーです。「80年代」と同様、河出文庫版「20世紀SF6 1990年代」と作品の重複はまったくありません(同様に、作者はかなり重複していますが)。サイバーパンクが席巻した8…
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