湖畔のマリニア ☆☆☆

(湖畔のマリニア / 栗本 薫 / ハヤカワ文庫JA 2005) 『グイン・サーガ』の第104巻です。 前巻のラストでマリウスと再会したグインは、自分を探しに来たケイロニアの派遣軍を避け、マリウスを案内役として、女王リンダに会うべくパロへ向かおうとしていました。 人里も稀な山道を下りながら、グインはマリウスにおのれの不安を語り…
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日本探偵小説全集8 久生十蘭集 ☆☆☆☆

(日本探偵小説全集8 久生十蘭集 / 久生 十蘭 / 創元推理文庫 1988) 創元推理文庫版「日本探偵小説全集」の第8巻です。この作者については、過去に現代教養文庫版『久生十蘭傑作選』全5巻(「魔都」、「黄金遁走曲」、「地底獣国」「昆虫図」、「無月物語」)と、遺作となった「肌色の月」を読んでいます。ミステリ、怪奇幻想小説、伝奇冒…
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SF戦争10のスタイル ☆☆☆☆

(SF戦争10のスタイル / ジョー・ホールドマン:編 / 講談社文庫 1979) 昭和50年代、初期の講談社文庫から、海外ミステリやSFのアンソロジーが、かなり刊行されていました。当時は、創元とハヤカワで手一杯(笑)でしたので、横目で見るだけで(←意識はしていたらしい)ほとんど手を出していませんでした。その後、古書店などで見かけ…
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妖精詩集 ☆☆☆

(妖精詩集 / ウォルター・デ・ラ・メア / ちくま文庫 1988) 作者デ・ラ・メアは、短篇「シートンのおばさん」や長篇「死者の誘い」の印象から(今のところ、読んだのはこの2作だけ)、怪奇幻想小説オンリーの作家というイメージだったのですが、本書の解説を読んで、ファンタジックな詩や童話でも著名な作家だと初めて知りました(「恋のお守…
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くくり姫 ☆☆

(くくり姫 / 佐々木 禎子 / ハルキ・ホラー文庫 2001) 作者(この人は初読みです)の第2長篇。 札幌で両親と暮らす小学5年生の坂本綾香は、幼いころから実の父親に性的虐待を受けていました。その日も、会社を早退してきた父に淫らな要求をされた綾香は、ついに恐怖と怒りを爆発させ、果物ナイフで父親を刺し殺してしまいます。茫然…
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玩具職人クリオ ☆☆☆

(玩具職人クリオ / アルント・エルマー&H・G・フランシス / ハヤカワ文庫SF 2020) 『ペリー・ローダン・シリーズ』の第614巻です。前巻の続きで、深淵でグレイ作用に対抗するアトランらの行動が描かれます。 「領主ムータンの反撃」(アルント・エルマー):前巻のラストで、領主ムータンを退け、シャツェンの地下のヴァイタル…
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鮎川哲也名作選 ☆☆☆

(鮎川哲也名作選 / 鮎川哲也 / 河出文庫 2002) 河出文庫版『本格ミステリコレクション』の第4巻です。このシリーズの他の巻は比較的マイナーな(失礼)作家さんなのに対し、今回の鮎川さんはビッグネーム。そのため、他の巻とは異なる編集方針を取っているそうです。鮎川さんの「傑作選」などは、これまで数多く出版されてきており、それらと…
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とむらいは俺がする ☆☆☆☆

(とむらいは俺がする / ハドリー・チェイス / 創元推理文庫 1974) チェイスの初期作品です(邦訳された中では5作目)。 ニック・イングリッシュは無一文から苦労を重ねて成功し、今や一流のプロモーターとして政財界にも影響力を持つ資産家となっています。現在は、新設される病院に自分の名を冠するべく上院議員ボーモントに働きかけ…
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日本怪談集 ―妖怪篇― ☆☆☆

(日本怪談集 ―妖怪篇― / 今野 圓輔 / 現代教養文庫 1981) 昨年読んだ「日本怪談集 ―幽霊篇―」の姉妹篇です。 著者の紹介や、本シリーズ成立の経緯、構成などは、「幽霊篇」の記事をご覧ください。 本書は、基本的に死者の霊の顕現である「幽霊」以外の“妖しい”もの――実体のある(?)怪物である「妖怪」について、古今の…
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ガラスの鍵 ☆☆☆

(ガラスの鍵 / ダシール・ハメット / 創元推理文庫 1972) 作者ハメットの第4長篇で、「自分が最も愛している作品」というものですが、探偵役のコンチネンタル・オプもサム・スペードも登場しません。 主人公は自称“賭博師”のネド・ボーモンです。彼は、アメリカ東部の都市の暗黒街の顔役の一人ポール・マドヴィッグと親しい仲(配下とい…
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スラデック言語遊戯短編集 ☆☆

(スラデック言語遊戯短編集 / ジョン・スラデック / サンリオSF文庫 1985) スラデックの作品は、過去に「見えないグリーン」を読んでいますが、これは"一筋縄ではいかない曲者"という前評判と違って、意外にもバークリーの「毒入りチョコレート事件」を思わせる本格謎解きミステリでした。しかし、本書は作者の本領発揮とも言うべき“一筋…
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世界をおれのポケットに ☆☆☆

(世界をおれのポケットに / ハドリー・チェイス / 創元推理文庫 1974) チェイス中期の長篇です(原書の出版は1958年)。 フランク・モーガンをリーダーとする4人組のギャングは、それまで、実入りはそのれほど多くなくても、比較的安全な仕事(とはいっても酒場強盗やカジノの金庫破りですが)を堅実に(笑)こなしていました。モ…
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貧乏くじはきみが引く ☆☆☆☆

(貧乏くじはきみが引く / ハドリー・チェイス / 創元推理文庫 1971) 先日読んだ「幸いなるかな、貧しき者」の2年前に書かれた長篇。プロットも似通った部分があります。 新聞記者ハリー・バーバーは、パーム・シティ警察署長の汚職をすっぱ抜こうとし、署長からの買収も拒否したため、はめられて無実の罪を着せられ、3年半の刑務所生…
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シャツェンの博物館 ☆☆☆☆

(シャツェンの博物館 / クルト・マール / ハヤカワ文庫SF 2020) 『ペリー・ローダン・シリーズ』の第613巻です。第610巻前半のエピソード「つむじ風ミュータント」の続きで、深淵でのアトラン、サリクらの苦闘が描かれ、マールが2話続けて書いています。 「ホルトの聖櫃」:「つむじ風ミュータント」で、グレイ領主ムータンの…
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幸いなるかな、貧しき者 ☆☆☆

(幸いなるかな、貧しき者 / ハドリー・チェイス / 創元推理文庫 1971) チェイス中期の長篇です(原書の出版は1962年)。 田舎町ピッツヴィルの銀行の支配人が脳卒中で倒れ、支配人代理としてデイヴ・カルヴィンが赴任してきます。デイヴの部下は、真面目だけが取り柄で色気のかけらもないアリス・クレイグだけで、野心家のデイヴは…
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その男 凶暴につき ☆☆☆☆

(その男 凶暴につき / ハドリー・チェイス / 創元推理文庫 1972) この後しばらく、チェイス作品の庫入(違)が多くなりますが、某古書市で安く(1冊100~200円)まとめ買いしたからです。 本作は、フロリダの架空の地方都市パラダイス・シティを舞台にした『パラダイス・シティ警察署』シリーズのひとつで、半年前に読んだ「射撃の…
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神の剣 悪魔の剣 ☆☆☆

(神の剣 悪魔の剣 / リチャード・A・ルポフ / 創元推理文庫 1979) 副題が「ファンタジー日本神話」とあるように、本作は、作者ルポフが日本の神話や説話に登場するキャラクターやエピソードを、かなり自由に(笑)解釈して練り上げた、"なんちゃって純日本風異世界冒険ファンタジー"とでも言えるものです。キャラクターを別にすれば、エキ…
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亜智一郎の恐慌 ☆☆☆☆

(亜智一郎の恐慌 / 泡坂 妻夫 / 創元推理文庫 2004) 江戸末期を舞台にした時代ミステリ短篇集です。 タイトルからおわかりのように、主人公の亜智一郎は、亜愛一郎のご先祖様(笑)。江戸城の雲見番(本書だけの設定で、実際に存在していた役職ではないようです。ひたすら星や雲の動きを観察して天変地異を予測する役目で、要するに江戸時…
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ジャーレンの秘宝 ☆☆☆

(ジャーレンの秘宝 / グレゴリイ・カーン / ハヤカワ文庫SF 1979) 邦訳版『キャプテン・ケネディ・シリーズ』の第5巻(最終巻)です。 本シリーズの世界設定や登場キャラクター、作者の正体などについては、第1巻「異次元の陥穽」の記事をご覧ください。 辺境の惑星ジャーレンは、占星術や内臓占いの結果や、吉凶入り混じった様…
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血と薔薇 コレクション1 ☆☆

(血と薔薇 コレクション1 / 澁澤 龍彦:責任編集 / 河出文庫 2005) 雑誌「血と薔薇」は、1968年に創刊された雑誌で、「エロティシズムと残酷の綜合研究誌」を標榜していました(当然、リアルタイムで目にとめたことはありません(^^;)。ご覧になればおわかりのように、昭和の錚々たる異端の作家・写真家・エッセイストが執筆してお…
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