乳房美術館 ☆☆

(乳房美術館 / 銀 四郎:編 / 京都書院アーツコレクション 京都書院)

かつて「乳房全書」やら「乳房論」やら、対象を「乳房」に絞った本をいくつか読んできました。前者はサブカルチャー視点から「乳房」に関するマニアックかつフェティッシュな知識・情報を集めた百科全書的な本、後者はアカデミックな視点で「乳房」を人類学・比較文化学・宗教学・歴史学・民俗学・図像学・経済学・心理学・医学といった様々な側面から分析した学術書でした。
それに対して、本書は、西洋絵画史において「乳房」というモチーフがどのように扱われていたかを分析・評価し、代表的な絵画(要するに女性の裸体画)を、これでもかと(笑)フルカラーで(その部分のアップも含めて(^^;)紹介しています。題材は絵画のみで、裸体美術におけるもう一つの柱である彫刻が扱われていないのが残念(笑)ですが。
禁欲的な宗教であるキリスト教が深く信仰されていたヨーロッパでは、裸体や性に対する禁忌・抑制が強かった分、神話や聖書のエピソードを題材にすることで、「これは聖なる場面で、禁忌に触れるものではない」という大義名分のもとに画家は裸体を描き、庶民も敬虔な態度で鑑賞していたわけです(内心はどうあれ(^^;)。
イントロダクションの「美乳礼賛」に始まり、「誕生」「眠り」「目覚め」「慈愛」「虚栄」「誘惑」「死」という7章に分けて、編者の簡単な解説と共に各章のタイトルに該当する裸体画が紹介されています。
美術史的なアカデミックな視点でながめるか、より下世話な意図をもって(笑)鑑賞するか、それはご自由にということで(^^

オススメ度:☆☆


乳房美術館 (京都書院アーツコレクション) - 銀 四郎
乳房美術館 (京都書院アーツコレクション) - 銀 四郎

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