宇宙の果てのレストラン ☆☆☆

(宇宙の果てのレストラン / ダグラス・アダムス / 河出文庫 2005)

スラップスティックSF『銀河ヒッチハイク・ガイド』シリーズの第2巻です。
前作「銀河ヒッチハイク・ガイド」のラストで、地球誕生(?)の真相を知った"黄金の心"号(無限不可能性ドライブを搭載した銀河唯一の宇宙船)の一行は、元・銀河大統領ゼイフォードの発案で、空いた小腹を満たすため、宇宙の果てのレストランへ向かうことになります。メンバーは、ゼイフォードのほか、ゼイフォードの旧友でベテルギウス人のフォード、滅亡した地球からフォードが救い出した英国人青年アーサー、過去にゼイフォードがナンパ(笑)して地球から連れ出したトリリアン、自我を与えられたために重度の鬱状態に陥っているロボットのマーヴィンでした。
しかし、"黄金の心"号の背後には、凶悪なヴォゴン人の宇宙船が迫っていました。ヴォゴン人の攻撃を受けた"黄金の心"号ですが、搭載されたスーパーコンピュータが、「まっとうな英国式のお茶が飲みたい」というアーサーの希望をかなえるために演算能力をすべて(笑)使っていたため、逃げることも反撃することもできません。ゼイフォードは先祖の幽霊を召喚して助けを求め、ぎりぎりのところで"黄金の心"号は脱出に成功しますが、気が付くと、船内からゼイフォードとマーヴィンは消え失せていました。
ゼイフォードとマーヴィンは、既知宇宙で最もおぞましい場所と言われる小熊座ベータ星に転送されていました。ゼイフォードは『銀河ヒッチハイク・ガイド』の出版元のビルを訪れ、編集者のザーニウープに面会しようとしますが(理由はわかりませんが、彼はそうしなければならないと思い込んでいます)、逃亡した元大統領を捕らえるために派遣されたフロッグスター戦闘機部隊が飛来し、ゼイフォードは建物ごと捕えられて、フロッグスター星系の惑星Bに送られてしまいます。この惑星上でゼイフォードは死刑よりも重いと言われる事象渦絶対透視機にかけられることになっていました。ところが、執行吏のガーグラヴァーの予想に反し、ゼイフォードはけろりとして機械から出てきます。放棄されている宇宙船を見つけたゼイフォードは、ここでようやくザーニウープと対面します。そして、ゼイフォードはザーニウープと共に“黄金の心”号のブリッジに再出現するのでした。
こうして一行は、ようやく当初の目的地、宇宙の果てのレストラン“ミリウェイズ”に到着します。
“ミリウェイズ”は、不可侵の“時間泡”に包まれた状態で、宇宙が終焉を迎える時間流の果てに投影されています。レストランの客は食事を楽しみながら宇宙の終焉を目撃し、その後、安全に元の時間流に戻って来られるというわけです。この日の客の中に、銀河随一のロックバンドのリーダー、ホットブラックがいましたが、旧知のフォードが声をかけても反応はありません。酔っぱらったゼイフォードは、一行を誘って、ホットブラックの黒いスタント宇宙船に乗り込みますが、操縦不可能なまま、自動プログラミングによって惑星カクラフーンに到着します。しかし、太陽フレアの異変の影響で、アーサーとフォードは未知の都市型宇宙船の内部に転送されてしまいます。
捕虜にされたふたりは、これが恒星間移住に向かおうとするゴルガフリンチャク人の宇宙船だと知らされます。船長は、自分の船は植民団の第一波だと考えていましたが、実際には、この宇宙船は、故郷に残るゴルガフリンチャク人が役立たずの住民たちを厄介払いするために送り出したものでした。計画通り、宇宙船は辺境の地味な太陽系の第三惑星に不時着します。アーサーとフォードは地上を探検し、猿人のような原始人が生息しているのを発見します。しかし、時が経つにつれ、拡大するゴルガフリンチャク人に押されて原住種族は滅亡への道をたどっていくように思われました。その頃、惑星の北の果てに至ったアーサーは、映画版「猿の惑星」のラストと同じ発見をして(笑)、愕然とします。

オススメ度:☆☆☆

宇宙の果てのレストラン (河出文庫)
宇宙の果てのレストラン (河出文庫)

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