中央プラズマあやうし ☆☆☆

(中央プラズマあやうし / デトレフ・G・ヴィンター&エルンスト・ヴルチェク / ハヤカワ文庫SF 2019)

『ペリー・ローダン・シリーズ』の第597巻。前巻の後半に引き続き、二百の太陽の星にエレメントの十戒が迫ります。

「中央プラズマあやうし」(デトレフ・G・ヴィンター):指揮のエレメント、カッツェンカットが仕掛けた六次元放射により、憎悪回路が破壊される前のメンタリティに戻ってしまった中央プラズマとポスビは、技術エレメントを除くあらゆる生命体を敵とみなすようになっていました。二百の太陽の星に滞在していたテラナーを始めとするGAVOKの諸種族は、生命こそ奪われなかったものの、自由を奪われ囚われの身となっています。ティフラーが率いるLFT艦隊や、銀河から戻った1万5千隻のフラグメント船(こちらのポスビは正常です)は、カッツェンカットが設定した封鎖ゾーンに前進を阻まれています。
カッツェンカットは作戦の第2段階に移っていました。六次元放射の影響が時間と共に薄れることを承知していた指揮エレメントは、中央プラズマの変化を永続的なものとすべく、時間エレメントを利用して1600年前のランド星系に向かいます。アンドロメダ銀河とアンドロ・ベータ星雲の間の虚空に浮かぶ恒星ランドをめぐる惑星は、二百の太陽の星の中央プラズマの故郷でした。当時、アンドロメダへの進出を図っていたローダンは、ランドからの救難信号を受けてプラズマを救いに駆けつけますが、ランドは島の王たちが仕掛けていたロボット爆弾の猛襲にさらされて破壊されてしまいます(日本版123巻「ランドからの救難信号」)。カッツェンカットはロボット爆弾群がランドに到達する直前の時点で介入し、取引を持ち掛けます。賢明なプラズマはカッツェンカットの提案の裏に気付きますが、狡猾なカッツェンカットに押し切られ、あらゆる生命体を敵とみなす憎悪プラズマの創り出すことになってしまいます。カッツェンカットは、こうして手に入れた憎悪プラズマを中央プラズマやポスビのプラズマと置き換え、二百の太陽の星を恒久的に"反クロノフォシル"に仕立て上げようとしていました。
そのころ、二百の太陽の星では、同室に閉じ込められたオクストーン人ダヴ、超重族モルケンシュロト、ブルー族ギルプは、マット・ウィリー(エレメントも憎悪ポスビもウィリーを無視しています)のルッセルウッセルの助けを得て、脱出・反抗作戦に打って出ようとしていました。

「二百の太陽の黄昏」(エルンスト・ヴルチェク):ルッセルウッセルの説得を受けたマット・ウィリーたちは、レジスタンス活動を狙うダヴたちを支援することを決意します。平和主義で気まぐれなウィリーたちは、失敗を繰り返しながらもダヴたちを手助けし、捕らえられていたGAVOKのメンバーたちに蜂起のタイミングを知らせて歩きます。
一方、憎悪プラズマを持ち帰ったカッツェンカットは、作戦の最終段階に移ろうとしていました。実は、脱走したダヴたちを自由に泳がせていたのも、彼の作戦の一環だったのですが、もちろんダヴたちはそのことを知りません。しかし、1体のウィリーだけは、彼らの間に敵の工作員(つまり、仮面エレメントですね)が入り込んでいることに気付いていました。
ダヴは、二百の太陽の星を封鎖しているジェネレーターを爆弾で破壊することに成功し、LFT艦隊とフラグメント船の接近を可能としますが、これこそが、すべてのフラグメント船を配下に置こうとするカッツェンカットの狡猾な作戦でした。戦闘エレメントの投入により、ウィリーまでが戦闘衝動に駆られ、ついに二百の太陽の星は中央プラズマともどもエレメントの十戒の軍門に下ります。

オススメ度:☆☆☆


中央プラズマあやうし (宇宙英雄ローダン・シリーズ597)
中央プラズマあやうし (宇宙英雄ローダン・シリーズ597)

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント