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zoom RSS 冬物語 ☆☆☆☆

<<   作成日時 : 2019/04/18 22:29   >>

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(冬物語 / タニス・リー / ハヤカワ文庫FT 1987)

世界設定もテイストも異なりますが、どちらも作者リーの特色がよく出た、中篇2作を収めた作品集です。日本の独自編集ではなく、原書でも、この2篇が収録されているそうです。

「冬物語」:海辺の漁村で若き巫女として祭殿を守っているオアイーヴ(SFC「ロマンシング・サガ2」で、ゲームの鍵を握る謎の女魔道士の名が“オアイーブ”でした。たぶん本作が元ネタ(^^;)は、ある冬の日、グレイと名乗る不思議な青年の訪問を受けます。グレイは聖遺物である聖骨のかけらを見せてほしいと申し出、オアイーヴが拒否すると、深夜に銀色の狼となって侵入し、聖骨を奪い去ってしまいます。
オアイーヴは聖骨を取り戻すべく、単身グレイを追って旅立ちます。奇妙なことに、グレイはオアイーヴが迷わず追跡できるように、わざわざ手がかりを残しているようでした。やがて、グレイが船を雇って海に乗り出したことを知ったオアイーヴは、魔法を使って追跡しますが、グレイの不思議な魔力に敗れ、捕らえられてしまいます。ところが、グレイは自分の本名シルディンをオアイーヴに告げ、追ってくるよう促して船から解放するのでした。
新たな土地へ上陸したオアイーヴは、ナイワスという強大な魔法使いの老人に出会います。このナイワスこそ、聖骨を奪うためにグレイを派遣した黒幕でした。少年時代、魔法使いの弟子だったシルディンは、死んでしまった師匠を蘇らせようと未熟な技を使ったため、肉体を持たずにさまよっていたナイワスの邪悪な魂に肉体を与えてしまったのです。ナイワスはシルディンの両親や一族郎党を狼に変えてしまい、シルディンも銀狼グレイとして命令に従わせていたのです。そしてナイワスは、ある目的のためにオアイーヴを利用しようと考えていました。ナイワスと対決したオアイーヴは時空を超えて放り出され、見知らぬ海辺の村で目覚めます。その地でオアイーヴは魔法を使って村人を助け、巫女として畏敬されるようになりますが、グレイを連れたナイワスが時を超えて追いついてきます。最後の対決が行われ、無限の時のループが繰り返されることになるのですが――。

「アヴィリスの妖杯」:アヴィリスは、邪悪な黒魔術を操る領主に支配されていましたが、南方から攻め寄せた強大な軍勢の前に陥落します。侵略軍の小隊長のひとりハヴォルは、戦死した若き部下ルーコンから、給料をためたささやかな貯金を故郷の家族に届けてくれるよう頼まれます。軍人としては誠実で廉潔なハヴォルは、ルーコンの遺言を果たそうとしますが、街を出る前に、狡猾で傲慢な副官フェルースと街の盗人カキルと共に城の宝物庫に侵入して、アヴィリスの領主が秘蔵していた黄金の杯を手に入れることとなってしまいます。
アヴィリスを離れた3人は、ルーコンの故郷に近いにぎやかな都市ヴェンカで杯を売り払い、代金を山分けにする計画を立て、街道を南へ向かいます。しかし、彼らの後を、無気味な“黒の乗り手”(「指輪物語」では9人でしたが、こちらは邪悪なアヴィリスの領主と子供たちの死霊3体です(^^;)が追跡してきており、行く先々で黄金の杯を目にした人々は、一切ハヴォルらと関わろうとしませんでした。そして、最初に泊まった宿でカキルは熱病で錯乱して死に、次の晩に野宿した廃墟ではフェルースが幻影に惑わされて命を落とします。
独りになったハヴォルは、呪われた杯をどこかで始末しようと旅を続けるうちに、ルーコンの生家にたどり着き、ルーコンと瓜二つの妹シルシィと出会います。ルーコンの遺言を果たしたハヴォルは、“黒の乗り手”と対決して自分の命と引き換えに杯の呪いを終わらせようとしますが――。

オススメ度:☆☆☆☆




冬物語 (ハヤカワ文庫 FT 43)
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