妖精の女王3 ☆☆☆☆

(妖精の女王3 / エドマンド・スペンサー / ちくま文庫 2005)

ちくま文庫版「妖精の女王」の第3巻です。
こちらには、原書第4巻のすべてと、第5巻の第8篇までが収められています。

第4巻 キャンベルとトリアモンドの友情の物語
新たな物語が始まるとともに、前巻で中断していたフロリメルやブリトマートをめぐる物語も語られていきます。
前巻で邪な魔女ビュシレインの館からアモレットを救い出したブリトマートは、アモレットを連れて旅を続けますが、ブリトマートが女性だと知らないアモレットは、自分の純潔が汚されるのではないかと怯えています。一方、久々の登場となる悪女デュエッサや初登場の不和をもたらす老婆アテの言葉に迷わされた騎士たち――スカダムア、パリデル、ブランダムアらは、ブリトマートをつけ狙うようになるのでした。
やがて、ブランダムアとパリデルは、ほら吹き騎士ブラガドッチオから偽のフロリメルを奪った騎士フェローと出会い、フロリメルを奪います。やがてふたりは、妖精の国の騎士の中でも勇敢なキャンベルとトリアモンドと出会いますが、キャンベルはトリアモンドの妹キャンビーナと、トリアモンドはキャンベルの妹キャナシーと結ばれていました。そのように至った事情は、次のようなものでした。トリアモンドはプリアモンド、ダイアモンドという兄を持つ三人兄弟の末っ子でしたが、三兄弟はキャナシーを求めて槍試合でキャンベルと戦います。トリアモンドは、斃された兄二人の命を継いで奮闘し、ついにはキャンビーナのとりなしでキャンベルと和解し、4人は深い友情と愛情で結ばれたのでした。
同様に、アモレットや偽のフロリメルをめぐって、槍試合が行われようとしていました。ブラガドッチオ、パリデル、ブランダムア、サティレインら、多くの騎士が数日にわたって死闘を繰り広げますが、最終的に勝者となったのはブリトマートでした。一方、見守っていた乙女たちは、本物のフロリメルが残した黄金の帯を競って身につけようとしますが、それに値する者は(偽のフロリメルを含め)ひとりもいませんでした。
混乱をよそに、ブリトマートはアモレットを伴って旅を続けますが、とある森で休んでいるときに、アモレットは森の野蛮人に誘拐されてしまいます。アーサーとはぐれた従者ティミアスが野蛮人と戦い、結局ふたりはベルフィービーに救われます。一方、アテに唆されたスカダムアとアーティガルに戦いを挑まれ、アーティガルこそが魔法の鏡の中に見た運命の相手だと気付きます。
やがて、森を通りかかったアーサーが、ティミアスと再会し、アモレットと森の乙女エミリアの窮状を聞きます。立ち上がったアーサーは、ブリトマートと騎士たちとの戦いを仲裁し、物事はいい方向へ進んでいきます。スカダムアはアモレットを我が手に取り返し、ヴィーナスの館に至ります。そして、マリネルも母親のニンフの尽力で、プロティウスに捕えられていた本物のフロリメルを取り返します。

第5巻 アーティガルの正義の物語
正義の騎士アーティガルは、鉄人タラスを供として、暴君グラントートーから乙女アイリーナを救い出すために旅立ちます。いくつかの冒険を経てマリネルとフロリメルとの婚礼の場に赴いたアーティガルは、記念の槍試合でブラガドッチオの不正を暴き、サー・ガイアンの汚名を注ぎます。
その後、女戦士ラディガンドと戦って敗れたアーティガルは、誇りを捨て、女装して彼女に仕えるという恥辱を味わわされることとなります。従者タラスはこのことをブリトマートに伝え、駆けつけたブリトマートはラディガンドを倒してアーティガルを救い出します。アーティガルはアーサーと出会い、自分の真の使命に向けて動き出します。

次巻に続きます。

オススメ度:☆☆☆☆




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