愛のトンデモ本(上・下) ☆☆☆

(愛のトンデモ本 上・下 / と学会 / 扶桑社文庫 2004)

と学会による初期の著書(「トンデモ本の世界」や「トンデモ本の逆襲」)は、UFOやら超能力やらのオカルト本へのツッコミが中心でしたが、研究(?)が深まるにつれ、対象となるジャンルも多岐にわたってきました(^^;
そこで出されたのが「恋愛や愛情」をテーマとした、この「愛のトンデモ本」。文庫版は、姉妹編ともいえる「トンデモ本 女の世界」(明日登場)と同時発売でした。
まえがきの唐沢俊一さん(唐沢さんって、「と学会」の運営委員だったんですね。知りませんでした)が「恋は狂気の沙汰」と書かれていますが、自分も十代のころから何かの本で読んだ「愛というものは、時にひどくゆがんだ形をとるものだ」という言葉が心に染みついていました(笑)。本書には、そんな「歪んだ純粋な(笑)」愛のカタチが様々な形で赤裸々に描き出されたトンデモ本(いえ、本に限定されません。アニメやゲーム、インターネットのサイトにいたるまで)が、「トンデモ」を偏愛する(笑)筋金入りの十数人の「と学会員」の手で紹介されます。
各紹介記事の冒頭に筆者の名前が記されていないため(目次と、記事の末尾には記載があります)、誰が書いているのか、文体とテーマから当てるのも、ひとつの楽しみでした。山本弘さんや植木不等式さん、唐沢俊一さんといった古株はすぐに分かるのですが(唐沢さんの場合は、文体では藤倉柵さんと区別がつきにくいのですが、扱うテーマでわかります)、本書では新しい学会員たちがかなり顔を出しているため、わからなかったと同時に新鮮でした。特に面白かったのは、立川談之助さんの記事で、さすがは噺家さんだと感心しきりでありました。
もちろん、扱われている「恋愛」のテーマも千差万別で、人間同士(男女間とは限りません(^^;)のオーソドックスなものから、同じ「愛情」でも「肉欲」「セックス」中心のもの、芸能人への憧れ、ブランド品や人形など「モノ」に対する愛、果ては「変ないきもの」たちの愛から寄生虫への愛情まで――。ちなみに取り上げられている本のうち、自分でも読んで保有していたのはアン・ライスの「眠り姫、官能の旅立ち」(三部作全部(^^;)と藤田紘一郎さんの「体にいい寄生虫」(これは断じてトンデモ本じゃないぞ、と思った自分って、やっぱり変?(^^;)、立ち読みなどで読んだことがあるのは高橋のぼるさんのマンガ「リーマンギャンブラーマウス」(“インドまぐろ子”で思い出した(^^;)と「官能小説用語表現辞典」(これは立ち読みした)でした。
紹介記事を読むと、「トンデモ本」としても楽しめず暗澹たる気分になってしまいそうな本も結構ありそうですが、やはりそれは、こちらに「と学徒」としての資質が不足しているということでしょうか(笑)。

オススメ度:☆☆☆


愛のトンデモ本〈上〉 (扶桑社文庫)
愛のトンデモ本〈上〉 (扶桑社文庫)

愛のトンデモ本〈下〉 (扶桑社文庫)
愛のトンデモ本〈下〉 (扶桑社文庫)

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