ミステリーファンのための古書店ガイド ☆☆☆☆

(ミステリーファンのための古書店ガイド / 野村 宏平 / 光文社文庫 2005)

著者は、ミステリ・特撮研究家で、30年来のミステリ収集家なのだそうです。新刊書店では見つからない絶版ミステリを探し回るうちに、全国の古書店を回るようになってしまったとのこと。で、古書収集家という人種は、お気に入りの古書店を他人に知らせたがらない(そりゃ、ほしい本を横取りされる可能性が増すわけですから)そうですが、著者は「そういう、いい店を誰かに教えたくなる」珍しい(笑)タイプだそうで、本書の執筆に至ったわけです。
2001年から2004年にわたって、北海道から沖縄まで全国の主要都市を歴訪し、実際に足を運んだ古書店の中から、これはという店を詳しく紹介しています。実際に足を踏み入れなかったのは三重県と滋賀県だけという徹底ぶり。すべての古書店の住所が記されているばかりでなく、地図もたくさん載っているため、実用性もバッチリです。実は、以前から必要に応じて参照していたのですが、今回はじめて全体に目を通しましたので、「読了」扱いでここに紹介することにしました。
本書の好きなページを開いて拾い読みしているときの気分は、例えるならば、ラーメン好きの人が「全国美味しいラーメン店ガイド」といったようなガイドブックを読んで「美味しそうだな~、よし、いつか食べに行くぞ!」と心を燃やしたり、温泉ファンが「全国秘湯100選」といったムック本をながめながら「行きたいなあ」とため息をつくのと同じだと思ってください(笑)。「よ~し、いつか買いに行くぞ!」が合言葉。でも、お金も時間もありません。
とはいえ、神奈川県の大部分と東京都の山手線周辺については、これを頼りに何度も足を運んでみました。そこでわかったのは、本書の記述を信じて期待しすぎてはいけないということ(笑)。「期待できそうな店である」とか「探してみる価値はあるかもしれない」という表現は、「期待外れに終ることも多い」、「無駄足に終っても仕方がない」と解釈するほうが正しいアプローチではないかと思います。もちろん、本書の記事がなければ出会えなかった素晴らしい古書店も何軒もありますし(神保町のFとか)、一方、本書が出た2005年以降に新たにできた古書店もいろいろあります(神保町のS堂古書店部とか)。また、著者が見逃しているローカルな古書店も、探せばまだまだたくさん出てくると思います。
ともかく、遠出するときには、必ず携帯していくべき本ではあるでしょう。

オススメ度:☆☆☆☆


ミステリーファンのための古書店ガイド (光文社文庫)
ミステリーファンのための古書店ガイド (光文社文庫)

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