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zoom RSS メンタル・フィメール ☆☆☆

<<   作成日時 : 2018/04/16 23:15   >>

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(メンタル・フィメール / 大原 まり子 / ハヤカワ文庫JA 1991)

1980年代に書かれた短篇を集めた作品集。「初期の」と書こうと思ったのですが、1980年のデビュー以来、本書は作者15冊目の単行本ですから、80年代は精力的に活動していたわけですね。収録されている8作品は、直接の関係はありませんが、すべて“都市”と“女性”というテーマが通底しています。どちらも様々な顔を持ち(笑)、こちらの接し方によって大きく変貌するところも共通していますね(^^;

「時を待つひと」:夜ごと、公園のベンチで何かを待ち続ける若い女性――彼女には、普通の人には見えないものが見えました。

「少女」:人工成形したアンドロギュノスのダンサー、ジルは、退廃した都市の夜の酒場で、不思議な少女キサに出会います。気まぐれなキサに翻弄され、ルームメイトとも別れてしまうジルですが――。

「時の花束」:未来から来たタイム・リーパーの少女は、とある少年の人生の節目節目に出現します。人生に絶望し、早い死を望んだ少年の運命を、少女は変えることができるでしょうか。

「女性型精神構造保持者」:こう書いて「メンタル・フィメール」と読みます。未来の東京を管理するマザー・コンピュータ(←女性です!)は、いささかタガが外れてしまい、セルフ・イメージの“キップルちゃん”の姿でシベリアの要塞都市の管理コンピュータ“テッキー君”と延々と恋愛ゲームを繰り広げたり、怪獣のような移動端末“鳥”を使ってお気に入りの“狼少年”を追い掛け回したりします。東京市民も大変ですが、生活は豊かです――何と言っても、守護者が女性ですから(笑)。

「イド島のラフレシアたち」:誰でも、自分の自我(イド)の中に島を持っています。ロボットのピケと一緒に自分の島を探して荒廃した未来都市(マルイやイチマルキュがあるから、渋谷?)をさまよう“代理母”は、教会で島を見つけます。そこには少年と6人の女たちがいて――。

「風の森の声」:森に覆われた惑星に、宇宙をさまよっていた無数の昆虫型生命体が飛来します。虫たちは森を食い尽くしていきますが、虫を媒体にして森は初めて声を発することができるようになります。そして、惑星に住む人々もまた変容を遂げていくのでした。

「黄金の小麦の国で」:化学物質や放射能汚染によって異形の怪物が出没する都市を、芸術家のフゥチィ・クゥはさまよいます。クゥ自身、その目を見た者を石にしてしまう恐ろしい力がありました。テレビ伝道師はフゥチィ・クゥに結婚相手を紹介しようとしますが――。

「壊れてゆく…」:人工知能が狂った原因を探るべく、工場主たちはエスパー・ギルドにサイコダイバーの派遣を要請します。やって来たのはフィリーという頼りなさそうな少女でした。

オススメ度:☆☆☆




メンタル・フィメール (ハヤカワ文庫JA)
早川書房
2017-10-31
大原 まり子

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