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zoom RSS 妖怪新紀行 ☆☆☆

<<   作成日時 : 2017/11/11 23:11   >>

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(妖怪新紀行 / 瀬川 ことび / 角川ホラー文庫 2004)

妖怪と人間との触れ合いを描く、“ほのぼの系あやかしファンタジー”(とでもいうのか?)が流行っている昨今ですが、それとはやや毛色が違う“妖怪ウォッチング系”ユーモアファンタジー(そういうジャンルがあるのかどうかわかりませんが(^^;)の連作短篇集です。ユニークなキャラクターと妖怪が登場する7話が収められています。

「アメリカスナカケババア」:鵜沢裕司は、就職が内定していた会社が倒産してしまい、現在住んでいる風呂なし共同トイレの安アパートを出ることもできず、田舎にも帰れず、バイトで糊口をしのぎながら再就職先を探すしかありませんでした。バイト先の深夜のコンビニで、アパートの先輩の大学5年生・鳥飼亮太と話していると、派手な服装をした白人の老婆の団体が乗り込んできて、ひと騒ぎした挙句、鵜沢に砂を投げつけて消えてしまいます。自称“妖怪ウォッチャー”の鳥飼が言うには、アメリカ渡来の新種の妖怪、アメリカスナカケババアだというのですが……。

「アカエリウミボウズ」:コンビニでアメリカスナカケババアと出会ったのがきっかけで、鵜沢は町のあちこちやアパート内で怪しげな存在を垣間見るようになります。鳥飼からは、BBCが製作した妖怪追跡ドキュメンタリーのビデオを繰り返し見せられて薫陶を受けた鵜沢は、ある日、鳥飼に誘われて上野公園にバードウォッチングならぬ妖怪ウォッチングに出かけます。そこで出会った老人から、アカエリウミボウズの写真を見せられた鳥飼(と鵜沢)は、すぐに写真が撮影された葛西臨海公園へ向かいます。すると、お目当てのアカエリウミボウズばかりか、絶滅危惧妖怪(笑)のカンムリウミボウズまでが出現し、「サンダ対ガイラ」もかくやという激闘が繰り広げられるのでした。

「天女沼」:シベリアから越冬のために大量の天女が飛来するという沼に出かけた鳥飼と鵜沢は、天空を埋め尽くした妖艶なオオテンニョと萌え系(笑)コテンニョの群れに感動します。ところが、鵜沢が化けタヌキに襲われているコテンニョを見つけ、どうにかタヌキを追い払ってコテンニョを助けます。羽衣を切り裂かれて飛べなくなったコテンニョに、鵜沢が安物のマフラーを差し出すと――。

「ミシシッピーアカミミガッパ」:田舎に帰省した鵜沢は、子供の頃によく遊んだ川辺で思い出にふけっていましたが、ふと泳いでみたくなり、滝つぼに飛び込みます。すると、水中で何ものかに襲われ、溺れそうになりますが、誰かに引き戻されて、ようやく岸に這い上がります。岸にいたのは、鳥飼から見せられたBBCの番組で妖怪レポートをしているイギリス人ドッテンボロー博士その人でした。博士は、鵜沢を襲ったのは外来種のミシシッピーアカミミガッパだといいます。外来種の流入により、日本固有種のカッパは駆逐されつつあるのだといいます。

「濡れて滴るアニキノコイビト」:地元で就職している鵜沢の兄・孝一は、幼馴染の美紀と婚約していましたが、最近うまくいっていないのだと裕司に告白します。デートのとき、墓場の近くの寂しい材木置き場に誘われたり、美紀の行動が以前と違うというのです。車で父親を迎えに行く途中、墓場に向かって歩いていく美紀を見かけたふたりは、こっそりと追いますが、やがて裕司は、兄と抱き合っている美紀が異形の化け物に変貌するのを目撃します。

「セグロアズキアライ」:寄生虫――じゃなかった、帰省中に鵜沢が生ドッテンボロー博士と出会ったことで、鳥飼は機嫌がよくありません。仲直りを兼ねて埼玉県の高麗川流域に妖怪ウォッチングに出かけたふたりは、ようやくお目当てのアズキアライを目撃したばかりか、雨に降り込められた無人の道路で、とんでもないレア妖怪を目にすることになります。

「外来妖怪ヤクシニー」:いまだ就職先が決まらず、落ち込んでいた鵜沢は、商店街の福引で一等を当てた鳥飼の誘いを受け、気分転換に八丈島へ行くことになります。本土では見られない珍しい固有妖怪がいるという八丈島へ上陸すると、なんとドッテンボロー博士も島を訪れていました。しかも、食い過ぎてダウンした助手に代わって、博士の調査に同行できることになり、鳥飼は舞い上がってしまいます。しかし、博士の目的は、インド由来の外来種、狂暴なヤクシニーの生息状況を調査することでした。ヤクシニーの群れが潜む洞窟を発見した3人ですが、不慣れな鳥飼が深入りしてヤクシニーに捕まってしまい、ようやく救出したものの、一行は洞窟の外までヤクシニーの群れに追跡され、包囲されてしまいます。あわやというときに上空に現れたのは、この季節には来るはずのない天女の大軍でした。ヤクシニーを追い払った天女たちを率いていたコテンニョは、鵜沢が贈ったマフラーをしっかりと身につけていました……。

ちなみに、鳥飼のアパートの部屋には実在・架空を取り混ぜて妖怪関係の本が山積みされていますが、実在するほうの本のほとんどは、うちの書庫にも存在していました(^^;

オススメ度:☆☆☆




妖怪新紀行 (角川ホラー文庫)
KADOKAWA / 角川書店
2014-12-18
瀬川 ことび

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