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zoom RSS 1984年 ☆☆☆

<<   作成日時 : 2016/01/31 23:16   >>

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(1984年 / ジョージ・オーウェル / ハヤカワ文庫NV 1994)

あまりにも有名なアンチ・ユートピア/ディストピア小説です。先日(と言っても、調べたら2年近く前でしたが)読んだ「すばらしい新世界」と似た設定ですが、世界観などの細かい部分は、かなり異なっています。

時は(もちろん)1984年――この時代、世界はオセアニア(イギリス、南北米大陸、オーストラリアとニュージーランド、アフリカ南部の諸地域で構成されます)、ユーラシア(ヨーロッパ大陸とロシア)、イースタシア(中国、モンゴル、日本などの東アジア地域)の3陣営に分かれ、合従連衡を繰り返しながら延々と戦い続けています(「三国志」の天下三分の計をモデルにしているのでしょうか(^^;)。他の陣営はどうかわかりませんが、主人公ウィンストン・スミスが暮らすオセアニアでは、“偉大なる兄弟”(ビッグ・ブラザー)と呼ばれる独裁者の統治のもと(ただし、“偉大なる兄弟”は肖像写真があちこちに掲げられているだけで、生身の本人に会ったことがある者は誰もいません。政府は四つの省――報道、娯楽、教育などを管轄する真理省、戦争を担当する平和省、経済問題を扱う豊富省、そして法と秩序の維持を司る愛情省に分かれて運営されています。
人々は、“偉大なる兄弟”を支持する党員と、下層の労働階級である“プロレ”に分かれ、全人口の2パーセントに過ぎない党員は、さらに上層部の党内局員と下部組織の党外局員に分けられます。人々は常に愛情省に属する思想警察に見張られており、密告が奨励されて、少しでも党の方針に反する言動をした者は、いつの間にか姿を消し、その存在そのものが過去にさかのぼって抹消されてしまいます。歴史もそれと同様で、ウィンストンが真理省で行っている仕事は、日々新たに公表される党の方針やニュースに合わせて、過去の新聞記事などを変えてしまう作業です。つまり、無謬である“偉大なる兄弟”が言っていることはすべて正しく、それと異なる歴史上の出来事などが存在してはならないわけです。ところが、ウィンストンは、現在の歴史に反する出来事が存在した証拠となる過去の新聞記事を入手し、記事自体は処分してしまいますが、その記憶は抹消されずに彼の脳裏に刻み込まれてしまいます。また、チャリントンというプロレの老人が経営する古道具屋で、白紙のノートを入手し、内なる衝動に駆られて、禁じられている“日記”をつづることを決意します。
また、謎の若い女が自分の周辺に出没し、ウィンストンは思想警察のスパイに目を付けられたのではないかと不安になります。ところが、そのジューリアという女は、ウィンストンに「愛している」という手紙を渡し、巧妙な手段でデートに連れ出すと、郊外の野原で二人は関係を結びます。党が決めた女性を妻にし、子孫を残すためだけに愛のないセックスをしていた(愛のあるセックスはタブーとなっています)ウィンストンは、初めて性愛の悦びを知るのでした。
二人の関係はエスカレートし、チャリントンの店の2階にある小部屋を借りたウィンストンは、そこを二人の愛の巣に作り替え、いずれは露見するだろうという運命に怯えながらも、関係を続けます。そして、党内局の幹部オブライエン(ウィンストンは直感的に、オブライエンは反体制組織の幹部だと考えていました)にコンタクトをとり、自分とジューリアは反体制運動に身を投じると誓います。オブライエンから、反体制運動のカリスマであるゴールドスタインが著した禁断の書「少数独裁制集産主義の理論と実際」を借り出したウィンストンは、チャリントンの部屋でジューリアと一緒に読みふけりますが、そこに思想警察が踏み込んできます。
逮捕されたウィンストンは、果てしなき心理的拷問を受け、ついには何が真実なのかわからなくなってしまいますが……。

オススメ度:☆☆☆




1984年 (ハヤカワ文庫 NV 8)
早川書房
ジョージ・オーウェル

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