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(将棋殺人事件 / 竹本 健治 / 創元推理文庫 2004) 「囲碁殺人事件」に続く“ゲーム3部作”の第2作です。大脳生理学者の須藤と助手のミステリマニア牧場典子、その弟の天才少年・智久が不可解な事件の謎に挑みます。 序盤から中盤にかけては、互いにどんな関係があるのかまったくわからない、短い断片的なエピソードの積み重ねで物語が進みます。それらの断片のつながりは次第に明らかになってくるわけですが、そのプロセスが面白いわけで、ここで理路整然とストーリー紹介をしてしまうと、未読の方の楽しみを奪ってしまうことになりかねません。従いまして、こちらも断片的なエピソードを紹介するにとどめることにします。 ・ある女性の身辺に奇怪な出来事が頻発し、彼女はひどく怯えています。 ・六本木周辺で、「恐怖の問題」という都市伝説の怪談が流行っています。 ・静岡県で大地震が起き、土砂崩れの現場から男女の遺体が発見されますが、その状況が「恐怖の問題」とそっくりでした。 ・須藤は、囲碁の天才である智久に対抗すべく、こっそりと将棋を覚えようとしていましたが、静岡から上京してきた恩師の藍原が詰将棋作家として有名なことを知り、驚きます。 ・赤坂真冬という謎の詰将棋作家が雑誌に発表した作品について、笹本という詰将棋作家が、昔、地方の将棋同人誌に載った作品の盗作ではないかと論陣を張っており、赤坂の作風を尊敬していた藍原は、笹本に好感を持てません。 ・典子と智久の姉弟は、「恐怖の問題」の謎を解こうと考え、智久は取り巻きの女性ファンに頼んで六本木周辺で情報収集に当たらせ、典子は静岡まで調査に出向きます。 ・OLがホームから落ちて死亡します。自殺と考えられましたが、白い手が彼女を押すのを見た、という証言が出てきて・・・。彼女は死ぬ前に静岡へ行って、加納房恵という少女の墓を訪れていました。 ・藍原は須藤にせがまれて、詰将棋の歴史について薀蓄を傾けます(これは非常に読み応えがあり、本作は教養小説としても優れていることがわかります) ・「恐怖の問題」の噂の発信地が、とある女子高の寮だと判明し、典子は須藤をたきつけて、大脳生理学の実験データ収集という名目で寮に入り込みます。そして、いっぷう変わった女子高生・秋村沙貴が怪しいとにらみます。 ・詰将棋、盗作、ふたつの死体――これらの三題話とは? ・詰将棋作家、赤坂真冬は本当に盗作をしたのか? その正体は? そして、須藤は最終的に、「犯人を存在させなくする」ことに成功し、事件は解決を見ることになります。 オススメ度:☆☆☆ |
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