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(宇宙皇子 黎明編7 千年の夢、万年の愛 / 藤川 桂介 / 角川文庫 1998) 『宇宙皇子 黎明編』も第7巻。長大なシリーズも、いよいよラス前(笑)です。 前巻で、朝廷の蝦夷掃討軍に対して互角に戦い、皇子と各務の霊力によって勝利に近い和議を結んだ流民王国の鬼たちは、平和になった御鼻部山で国の整備に励んでいました。天上の極楽浄土を模した不動宮への大路には、天のはからいか、本物の宝玉が降り注いで敷き詰められます。一方、京の朝廷では、再度の侵攻を訴える武闘派と、穏健派の対立が高まりますが、空海の助言を受けた藤原冬嗣や嵯峨天皇の決断で、しばらく様子をみようという結論に達していました。月の王国を目指す流民王国と、やはり月の守護で民衆を守ろうとする空海の高野山――ふたつの月があるのは天命に背かないかという問いに、空海は、ふたつは同じ月だと答えて煙に巻きます。 朝廷と流民王国の板挟みになっていた津軽国も、朝廷の意を退けて流民王国との同盟を選び、平和が訪れた今、遂に皇子と各務は、天上界へ赴いて、今や神変大菩薩となっている師の小角に、成果を報告しようとします。小角は、流民王国を認めてくれたものの、神の力を具現した皇子、仏の力を具現した各務は、ともに地上界を離れて天上界へ来なければならないという「天上界の掟」を言い渡します。しかし、皇子も各務も受け入れようとせず、場合によっては天上界の神々との対決も辞さない覚悟を固めて、地上へ戻ってきます。 ふたりから話を聞いた鬼たちは、神々との戦いに備えを固め始め、妖仙童子のキジムナーは故郷の阿兒奈波から仲間のキジムナーを無数に連れてきてしまいます。そんな中、皇子は十和田湖から火龍が出現する夢を見て、夢の中で激闘を繰り広げます。加勢に現れた長髄彦神から、火龍の正体は火之迦具土(ホノカグツチ)神と知らされた皇子は、天帝の意によるものだと悟ります。 不穏な予感が漂いつつも、流民王国あらため「夢想楽土」は完成し、祝いの宴が開かれます。 物語は、最終巻へ――。 オススメ度:☆☆☆ |
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