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(宇宙皇子 黎明編6 われ、地の星となりて / 藤川 桂介 / 角川文庫 1998) 『宇宙皇子 黎明編』の第6巻です。クライマックスが近づいてきたためか、ボリュームも多く、ページ数は普段の5割増です(笑)。あとがきで作者の藤川さんが「7、8巻と9、10巻を合本として、残り2巻になる」と書かれていますが、どんな事情があったのでしょう? 出版社が出版社だけに、いろいろと想像してしまうのですが。8巻までしか出ていることを知らず、ありもしない(笑)9巻と10巻を探して走り回っていた日々を思い出しました。 さて、朝廷では、これまで内政の安定を重視して脇に追いやられていた蝦夷討伐計画が、再び論議されるようになっていました。そして、征夷大将軍の文室綿麻呂は、蝦夷地で反乱が起きつつある(つまり、津軽国からもたらされた流民王国の情報ですな)ということを理由に、帝の逡巡を押し切って、4万の軍勢による蝦夷討伐遠征を具体化してしまいます。 御鼻部山では、鬼たちによる流民王国の建設がようやく軌道に乗り、周囲の蝦夷の集落にも同調者が現れていましたが、そんな折、宇宙皇子や各務は空海からの連絡により、朝廷の蝦夷討伐計画を知ることになります。新たな、そして最大の試練と受け止めた皇子と各務は、様々な試練にもがき苦しんだ過去を思い出すのでした(ここでは地上編、天上編の回想シーンが盛り込まれ、ページが増える原因にもなっています)。 朝廷軍は南から、朝廷の意を受けた津軽軍は北西から攻めてくるとにらんだ皇子は、道士や鬼士に命じて戦いの準備を進めさせる一方、和睦の道を探すことも忘れませんでした。そして、皇子はためらう各務を連れ、天上界へ赴いて、天照大御神に訴えますが、天の道理は天の道理と一蹴されてしまいます。 そして、梅雨が明けると同時に、朝廷軍が攻め寄せてきます。人数では圧倒的に少ない鬼たちは、巧妙な作戦を使って戦おうとしますが――。皇子は、霊力を使ってバックアップしつつ、和議に持ち込むタイミングをはかります。戦いの帰趨は――。 オススメ度:☆☆☆☆ |
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